繁栄からこぼれ落ちたもうひとつのアメリカ - 果てしない貧困と闘う「ふつう」の人たちの30年の記

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繁栄からこぼれ落ちたもうひとつのアメリカ - 果てしない貧困と闘う「ふつう」の人たちの30年の記

  • ISBN:9784478021408
  • NDC分類:368.2

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内容説明

ホームレスや失業したワーキング・クラスの人々の暮らしぶりや思いを如実に描くノンフィクション。レーガノミクスの1980年代から現代まで、人々の暮らしを支えてきた製造業を切り捨て、大部分の労働者の賃金を上げないまま、人口の上部1%の収入だけを引き上げたら社会はどうなるのか、その現実がまざまざと描かれる。

目次

プロローグ 2009年の旅のスナップ
1 先の見えない30年の旅に出たアメリカ―1980年代
2 アメリカの旅は続く―1990年代
3 飢えは静かに広がっていく―2000年代
4 彼らのその後を追って―2000年代後半
5 屋根が吹き飛んだアメリカ―2000年代後半
6 再生と、新しい未来への旅

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ステビア

29
優れたルポなのだが、後半になるにつれ強まる左翼的メッセージがすこし艶消し2021/12/29

sasha

5
小さいけれど手入れの行き届いた家に住み、子供を育て、毎日仕事に通った。それでもある日を境に人々は貧困の波に飲み込まれる。富める者が今以上に富めば貧しい者にも富がしたたり落ちて来るというトリクルダウンという幻想。その上に成り立ったアメリカ社会は、今、これまでにないほどの貧困層を生み出している。30年に渡る著者たちの取材の集大成は、近い将来の日本の姿かもしれない。もうアメリカの真似ばかりするのは止めようよ。「ふつうの人」が「ふつうに」生活出来る社会。それを目指さなくてはいけないんじゃないのか。2015/08/25

kumonosuke

3
先進国、繁栄国の中でもとてつもない格差が生じており、なすすべなしといった感じである。最低限の人間らしい尊厳をもった生活が脅かされている。明日は我が身と思うとぞっとする。著者・写真家が現実を直視できるところは、プロ根性なのか、正義感なのか… 一億総中流国家と言っていた時代の日本が懐かしい…2014/03/19

石臼

3
アメリカで増えつつあるワーキングプアを含めた貧困層を追ったルポ。アメリカでは経済成長率を上回る速度で、富の上位層への集中が高まっている。数字の帳尻を合わせているのは、中産階級の消失だ。産業が効率化し、グローバリズムが進んだ結果として、中産階級の仕事と賃金が機械や途上国に奪われた結果だ。アメリカは決して特殊なわけではなく、ただ他の国より一歩先を行っているだけだ。ここから学ばなければ日本と日本人も同じ道を辿るだろう。2013/12/28

茶坊主

2
返却期限ぎりぎりで端折って読んだ 1980年代、ホームレスに焦点をあてて取材した2人のジャーナリスト。 それから10年程度の間隔で、2010年代まで約30年間 当時のホームレスのその後や現在のホームレスの実態をたどったルポ。 普通に働く中流家庭が、仕事を失った途端に 果てしない貧困に飲み込まれていく恐ろしさをいやというほど思い知らされる コミュニティとの関わりや自給自足を目指すことで 解決方法の一つを提案しているけど やはり国家の責任は大きい 本書の出版から約10年 アメリカの現在が気になる 2021/07/06

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