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内容説明
農業村によって安楽死への道を強いられる日本の農業。農業就業者や農家戸数が大幅に減少するのに、なぜか増え続ける農協の組合員数。また、「日本の農業は競争力のない弱者」といった、“作られた”常識は、歪んだ農政を正当化し、食料安全保障についての不安をあおり、TPP反対の論拠とされてきた。日本はこのくびきから放たれてこそ真の農業立国となり得るのだ!
目次
1章 農村は変わった
2章 農家の今―「おしん」はもういない
3章 農協の「オモテの顔」と「ウラの顔」
4章 食料安全保障と食料自給率の虚実
5章 農業の実際
6章 農業立国への道
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
T2y@
10
保護される兼業農家と、その数の力の上に依存するJA。これらを国内農業改革の足枷とする意見とデータ。『農家を守ることが、農業を守ることにつながる』一概には言えないのだと。 JA・農家側立場の声も読む必要があるが。 農政の為に農村を研究し、そこから民俗学を起こした柳田国男。 彼の生前の農業改革論も、現在を予期したもので、問題の本質は今も変わらない2015/01/08
メタボン
7
☆☆☆ 日本の農政は複雑。特に減反と補助金の関係。本書はこのあたりの矛盾を鋭く解き明かす。TPP導入に向け、農業改革はまったなし。全中解体も取り沙汰されている昨今、ますます日本農業の競争力強化が求められている。がんばっている専業農家に有利な制度にして、かつ消費者の負担も増えないような解決方法を農水省は目指すべきだ。2014/07/07
coolflat
4
日本の農業を破壊したのは誰か。ズバリJAである。JAがコメの高関税と減反政策と食料自給率増加を掲げるのは組織維持のためである。JAを支えているのはコメの兼業農家だ。コメを高関税にすれば輸入を抑制して供給が減少し米価は上がる。減反政策を行えば供給が抑えられ米価は上がる。食料自給率にはトリックがある。日本の食糧自給率はカロリーベースだからだ。生産額食料自給率と比べるとカロリーベースは低く見積もれる。だからコメの兼業農家を保護しろ、これ以上食料自給率が下がると困るので関税を下げないでくれという言い訳に使われる。2014/05/21
kumonosuke
4
日本の農業全般の状況がぼんやりと理解できた。諸悪の根源はJAであり、TPP加盟は日本の農業を救う可能性があるということか…農業の鎖国状態を維持したところでそう長くは持ちこたえられないという事も理解出来るが…2014/04/19
ぐうたらパンダ
3
農協という組織が何をしているのか、よくわからなかったが、この本で始めてわかった。農家と言っても兼業と専業とで立場が全然違うということもわかった。でも、これからどうすれば良いのかは現状ではかなり難易度が高い問題だ。2014/06/27
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