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内容説明
昭和のカリスマと呼ばれた男、ダイエー創業者・中内功。
かつての秘書がその素顔を、いま説き明かす。
「ダイエー創業者・中内功はどんな人物だったのか」。
1980年代に、当時の中内功CEOを秘書として支えた筆者による初の回顧録。
「流通革命」「福岡ツインドームシティ計画」「リクルート買収」など、
ダイエーを日本一の企業グループに成長させた中内功の壮絶なまでの人生観とユーモラスな一面を、
最側近として仕えた筆者が伝える。
【特別収録】
中内功追悼文「流通業のスターよ、永遠なれ」
(柳井正・ファーストリテイリング会長兼社長)
【目次より】
■“かばん持ち”前夜 ~ダイエー一兆円達成
■秘書室着任、そしてご対面
■入れ歯と赤字決算
■天邪鬼は福岡ドームにて極まれり
■リクルート“事件” ~頭を掻きむしる江副さん
■頼まれたら弱い! ~ヤオハンとのM&A
■戦争は絶対あかん
■生涯のライバル ~堤清二さんとの共通点
…ほか
※「中内功」の「功」の字は、正しくは「エ」に「刀」。表示できない場合があるため、「功」を代用。
目次
“かばん持ち”前夜―ダイエー一兆円達成
秘書室着任、そしてご対面
ドタバタ“かばん持ち”のスタート
入れ歯と赤字決算
店巡回―カメラ、糖度計、ベータムービー…
CEO、フェスティバルホールに出演す!
学歴と“オネスト”―除籍から中退、卒業へ?
理念の人―稀代のコピーライターとしてのCEO
新しいモノ好き―時々言い間違い
オーナーシップ、そして事業承継〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
白義
14
秘書として、また事業開発分野における辣腕を通して中内功を支えてきた著者が語る、身近で見た中内功の実像。佐野眞一の描く怪人的なカリスマとしての中内像とはまた少し違ったユーモラスで温かみのある、しかしやはり強烈な意志の持ち主である彼の人物像がいろんな逸話を通して語られるが、同時にそれを通じて著者が学んだ事業引き継ぎや経営に関する持論もなかなか興味深い。中内功、ダイエーの失敗も見つめた上でその理由を考察し、それでも抗いがたいその人間的重力に引き寄せられる著者の筆致が素直でいい。アラモアナ買収契約の話が中でも秀逸2017/12/02
梅干を食べながら散歩をするのが好き「寝物語」
11
「ダイエー創業者・中内功はどんな人物だったのか」1977年にダイエーに入社、中内の秘書、総合企画室長等を歴任した著者による回顧録。中内の壮絶な生涯、経営に関わる事では即決する態度、反戦思想、ユーモラスな一面など、秘書として見た中内のエピソードがたくさん紹介されている。スーパーマーケットからプロ野球まで多角的に事業を拡げた中内も、老いて判断力が鈍り、会社の経営も傾きダイエーは衰退した。そのあたりの寂しい歴史も記されている。カリスマ経営者の言動の面白さを味わえる本だ。また、企業の興亡史としても面白かった。2024/12/21
yokmin
8
「よい品をどんどん安く、より豊かな社会を」がダイエーのスローガン。中内さんはわれわれ消費者の強い味方であった。残念ながら、ホンダにおける藤沢武夫氏のような名参謀を育てなかったためにダイエーは破綻した。自らはCOOにとどまり、選択と集中の出来る人をCEOに据える手もあったが。本作に続き、「カリスマ」佐野真一著と「わが安売り哲学」中内功著を読んで、私なりの中内さんの総合的な評価を試みることにする。2013/12/17
miz_shiba
3
おもしろかった!豪傑で繊細で、破天荒なエピソードが満載。周りの人間は大変だろうな…苦笑 経営者としては、とても理念を重視されていたことが分かり、小手先で数字をよくするなどの流行りの経営者のタイプとは全く異なるなと思った。ダイエーが傾いた理由もよく分かった。多角化ではなかったんだな(著者によると) 危機をうまく乗り越えて、ローソンもリクルートも手放さなかったダイエーを見てみたかった…2018/09/19
葉
3
4年前に購入した本をすっかり忘れていたので読み直した。序盤は中内功氏の歴史や豪快なエピソードが随所に書かれている。秘書の立場で神戸大学の卒業や、歩幅で距離を計ること、入れ歯の話など個人的に非常にユニークかつ繊細で、決断力のある人だと思った。後半は選択の難しさなどもあり、厳しい状況もあったが、流通革命という激動の成長は心に残っていくと感じた。ある意味、大学の先輩なので、そう思うのかもしれない。2018/09/15