内容説明
平家を討ち破りし先兵となるも、京洛を追われた悪逆の徒、木曾冠者・源義仲――。勝者の歴史に刻まれた彼の姿は、はたして正しいものなのか? 父を身内に殺され、孤独の身で木曾に追いやられた不肖の“源氏の子”。己の血に抗い、立ち向かい、新しい国のありようを求めて戦い抜く男は、やがて天下に手をかける。人の幸せとは何か? 義仲が胸に抱きつづけたテーマを軸に、誰もみたことのない「源平合戦」の幕が上がる!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
巨峰
70
木曾義仲の物語。まあ中盤から陰々滅滅な展開になるわけで、それは史実を元にしているからある程度は仕方ないにしても、結果に縛られすぎているような気がしました。だって、先の事ってわからないはずだよなぁ。。たとえば、俱利伽羅峠での勝利の悦びや、いち早く京を征した喜びなどもあったはずなのに、それを喜べない人物造形にしてしまったのは作者の失策じゃないかとおもうのです。2019/03/12
ophiuchi
22
実は木曽義仲を主人公にした小説を読むのは初めてで、義仲、巴御前などの人物像が新鮮でした。熱い心を描く吉川永青のスタイルが好きになので、これに続く作品も読みます。2017/04/03
maito/まいと
21
「劇史三国志」シリーズで注目の吉川さん。新作は木曾義仲という、どうしても頼朝や義経の引き立て役で、粗暴で野蛮な失敗者という史実のイメージがある武将がテーマ。まあ、結局は史実の通りに物語が進む。理想と現実、そして源氏の‘血’の宿命という抗えない重荷で揺れ動く義仲の心情が残酷なまでに丁寧に描いており(それでいて、所々にホッとするシーンが加えられているのが秀逸)器ではなかったという、俯瞰の評価は変わらない。それでも地域を、家臣を愛し、幸せを願う想いまで否定できない魅力が、この作品の義仲にはあふれている。2014/08/27
はま
17
吉川さん4冊目。先日読んで実に面白かった「君の名残りを」から興味の湧いた源平ものを。ここらの史実をよく知らんのだけど、義仲は悪者扱い?で「君の…」より史実寄りなのかな?面白く読みましたが、SFありの「君の…」を後に読んだ方がどちらもより楽しめた気がするな〜^^;2014/01/23
ren5000
16
あまりに純粋な人であるがゆえに人が集まりその人の欲深かさに滅んだ悲劇の武将木曽義仲の物語。吉川さんの「戯史三國志」に比べると少し物足りなく感じましたが、面白く読めました。巴御前の描き方が秀逸というかよかった。義仲を慕う武将も魅力的なのでそれだけに行家や基房、頼朝、後白河法皇などの悪役ぶりも際っだってた。2013/11/14
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