内容説明
人間にとって「愛」は永遠のテーマです。そもそも、人はなぜ人を愛するのでしょうか? 愛は、人間が人間として人間らしく生きるために絶対に必要なもの。その愛は、孤独から逃げるための単なる手段なのか、それとも愛することによって、または愛されることによって、自分が人間として成長することが出来る方法なのか。ロシアの文豪ドストエフスキーの『罪と罰』や、『万葉集』の相聞歌を用いて「究極の愛」とは何かを解説。文学、宗教、哲学などあらゆる観点から愛を考える。愛に悩み、愛に苦しんでいる方への愛の「救世主」本!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ご〜ちゃん
4
「男性と女性だけれども、趣味がすごく合う。一緒に話していると楽しいという関係になると、関係は持続しやすい」ということ。愛の関係性を長く続けていこうとするとき、性愛的な関係だけでなく、好きなものについて語り合ったり、笑い合ったりできる友情関係が、古代ギリシャでも重視されたというのは、普遍的なことだからだと思う。2014/05/06
hortensia
3
男女の恋愛だけでなく、親子、ペットへの愛など、感情の根底にあるものを分析されていたりしておもしろかったし、頷ける部分も多かった。「偏愛マップ」をつくるっていうのはいいかも。さっそくつくってみよう。2014/07/21
mori
3
なぜ人は愛するのかの答えの一つに「人はどこかでドラマを求めている」には、確かにそういう側面もあるかも。だから時々恋愛をしたくなったり、ドラマや小説が流行ったりするんだろう。「生きていくモチベーション」なるほど、と思う。 恋愛の賞味期限については筆者に同意。脳科学的にも言えることらしい。全体を通し、名作の中に書かれた愛についてや作者の考えを取り上げ、解説してくれているのがよかった。2013/09/08
Ando Takenori
2
普通の恋愛からさまざまな愛に触れながら、愛の持つエネルギーについて説明していきます。愛のエネルギーに押し流されるでもなく、せき止めてしまうわけでもない、愛と調和して、エネルギッシュに生きるための考えがいいです。2013/08/31
でこちゃん
1
「愛される」というより、「愛する」こと、「愛情」がテーマの本。 人は、自分が愛することによって自分の居場所を見つける。 理由は愛する対象があることによって人生のモチベーションを維持しやすいから。頑張る力になるから。 「愛」を能力によって判断するのではなくて、存在のレベルで受け止めよう。 恋愛や結婚、仕事など全ての事が、自由に選択できる様になったことで、逆に孤独感を感じたり、充実感のない生活を送るのはなんて勿体なくて、寂しいことなんだろう。2019/04/19