内容説明
ヒトの大きな脳が作り上げた「社会」は、私達の生きる基盤でもあり、悩みのタネでもある。この社会という厄介な問題を脳はどう処理しているのか。その謎を解く鍵は「社会脳」にある。なぜ他人の視線が気になるのか。赤ちゃんは生きる術をいかにして身につけるのか。ネットで誤解が生じやすい理由とは――ロンドン在住の若き科学者が、自らの軌跡と共に「社会脳」研究の最前線を平易に説く。知的興奮に満ちた一冊。
目次
ダーウィンの遺産
生物学から人間に迫る
社会脳とは何か
他人の心を読むということ
自閉症児が教えてくれる
視線の先にあるもの
“見られている感”のメカニズム
子どもは育つ、脳は変わる
赤ちゃんは知っている
赤ちゃんの脳、社会に挑む
“目が合うこと”のメカニズムと発達
思わずやってしまうこと、言われればできること
脳が動かす社会、社会が育てる脳