内容説明
ポアロが死に、その追悼会が、明智小五郎が所有する孤島の別荘で開かれた。招かれたのはエラリー・クイーン、メグレ警部ら世界的名探偵たち。そこへポアロ二世と自称する若者が現れる。彼は本物の息子であることを証明すべく、孤島で発生した殺人事件の謎に挑むのだが。「名探偵」シリーズの掉尾を飾る傑作!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
セウテス
43
名探偵シリーズ四作目です。小林少年も四十歳を越え、名探偵はいかに老後を過ごすべきか、明智は考えていた。そんな明智にポアロの死が伝えられる。メグレとクイーンとポアロの友人ヘイスティングが、ポアロの死を偲ぶ為に日本に集まるが、そこにポアロの息子と名乗る青年が現れる。ポアロの最期を語る場面から『ギリシャ棺の謎』『カーテン』を、先に読んでいる事をおすすめしたい。話は嵐の中の孤島、密室殺人、足跡のない砂浜など、推理マニアが喜ぶトリックが此でもかと詰まった作品です。私たちの憧れ、ミステリーの宝である名探偵よ永遠なれ。2014/08/01
やっす
19
エルキュール・ポアロの死を悼み、明智小五郎の所有する孤島の別荘に集まったエラリー・クイーンとメグレ夫妻、ポアロの盟友ヘイスティングスに加え、ポアロの息子を名乗る人物や新聞記者達までが現れる。そして起こるべくして起こった殺人事件。良くも悪くもこの趣向が全てといった作品に感じました。西村氏といえばトラベルミステリのイメージが強いが、この様なマニア向けの作品も書ける懐の深い作家なのだなと思いながら楽しく読了。ある意味逆転の発想の密室トリックにも度肝を抜かれた。何かポアロものが無性に読みたくなりました。w2016/10/07
スプリント
13
アガサ・クリスティの「カーテン」を読んでいないと楽しめないと思います。エラリー・クイーンばりの「読者への挑戦」もあり推理小説として楽しめます。なかなか真相を語らない名探偵3氏に少しイライラしますが面白かったです。2015/01/18
Masaaki Kaneda
11
名探偵シリーズ4冊目 これで終わりと思うと悲しいですが時代ではないんやろねえ2019/03/23
たんたん(休みます)
7
2002年11月27日 クリスティーの「カーテン」の話と明智の別荘で起こった連続殺人事件の2つの話が楽しめるようになっていた。連続殺人事件の方は嵐の孤島になっていたしとても面白かった。ポアロ追悼会の招待者以外に、ポアロの息子は出てくるは、あやしい霊媒師は出てくるは、推理作家・新聞社の人たち・遭難しかかったカップルも現れるは、いかにも殺人事件が起こるぞって感じでした。クリスティーの「カーテン」を読んでいてよかった。読んでなかったら後悔していたかも。本当によく考えられた作品でした。2005/01/01