内容説明
元東映社長・高岩淡氏が綴る昭和の映画界を彩った銀幕スターたちとの思い出を振り返る。高倉健、萬屋錦ノ介、鶴田浩二、富司純子、松坂慶子、仲代達矢、夏目雅子……日本映画界を力強く牽引した彼らを、進行役、プロデューサーとして近くで見続けてきた高岩だからこそ知る、珠玉エピソードの数々。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
北杜夫そっくりおじさん・寺
47
著者の高岩淡は表紙にあるように元東映社長。おまけに『火宅の人』壇一雄の異父弟である。彼の映画スター列伝風自伝である。紹介されているのは高倉健・萬屋錦之介・鶴田浩二・藤純子・深作欣二・松坂慶子・仲代達矢だが、合間合間に数々の有名人が登場。出て来る人達が濃いので、柔らかいですます調が多少緩和している。いいのかな?というエピソードが多く面白い。紀宮様が東映映画村で銭形平次の十手を買い、「私がシナリオを書いて、おじいちゃんに主役をやらせて遊ぶの」と言った話に驚く。昭和天皇が孫に銭形平次ごっこをやらされていたとは。2015/12/08
シブ吉
34
東映京都撮影所の所長を経て東映の社長も務めた筆者が、58年の長い映画人生の中で出会った数々の映画人たち。中でも思い出に残る七人とのエピソードを綴った一冊。高倉健、萬屋錦之介、鶴田浩二、藤純子、深作欣二、松坂慶子、仲代達矢・・・七人との映画製作現場での裏話と、その人となりが垣間見れとても楽しめました。特に印象に残ったのは、同学年の「高倉健さん」とのエピソード。すべての役職から退く日の前日、映画「あなたへ」の試写を観て感動した筆者が、健さんへ送った手紙。その送り手と受け手の心の交流にジーンときました。2013/09/22
雨巫女。@新潮部
8
《私-図書館》映画撮影で、出会った名優や関係者のエピソードが面白い。毎日楽しそうだね。2014/02/12
司行方
2
東映京都撮影所長、社長、会長を務めた高岩淡の回想録。 基本的にホワイトな話しかない。しかし、『仁義なき戦い』のモデルとなった美能氏の晩年の話などにはホロリとさせられる。 でもそろそろ、東京から観た東映史が読みたくなってきたんだよな。2014/02/19
しんたろう
1
東映映画の撮影裏話や、いろいろなスターとのエピソードが魅力的で、本書で紹介されている映画を観たくなりました。