内容説明
歓楽街ソーホーで奇妙な事件が多発した。ジャズ・ミュージシャンが演奏直後、あるいは帰宅途中に相次いで突然死したのだ。その体から魔術の痕跡をかぎとったピーターは、ただちに捜査を開始する。死体はみな古いジャズの名曲《ボディ・アンド・ソウル》を奏でていたのだ! だがその直後、高級クラブの地下トイレで、魔術師とおぼしき男の惨殺死体が発見される。やがて事件の背後に、妖しい魅力をもつ女と黒魔術師の姿が!?
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
まるぼろ
20
今巻はこの作品に置けるピーターとナイティンゲールが対処する事件の黒幕…と言うより敵役になりそうなある魔術師が登場する巻でした。ビヴァリーが名前だけちょろっと出ただけで一度も登場しなかったけど、ピーターの性格上ひょっとして今後も…? 今巻のメインは吸血鬼に血を吸われた眷属の悲劇について。まぁピーターの浮気症についてはさて置いて今巻の結末についてはピーターの言い分では無いですけど、もっとスマートな解決法があったのでは?と思ってしまいました。そしてどうやらレスリーも魔術が使えるようになって…、次巻も楽しみです。2015/03/06
sin
17
事件に対する主人公の行動が事件そのものに支配されてないのがいい。(捜査中に同衾したり)ともすれば日本の小説は生真面目に物語を追いかけるばかりで、個性に乏しい感がある。また師匠に対して自分の主張をするところが我々には見られない、師匠は日本人感覚的には絶対だから、そのかいもなく今回は結末に余韻を残して終わっているのが残念でもあり、魅力的でもある。2013/08/27
酢橘
13
ロンドン警視庁特殊犯罪課シリーズ第2弾。今回はジャズミュージシャンが相次いで突然死する奇妙事件が起こる。第2弾では主人公とその上司以外の魔術師及び魔術関係者が多数登場。広がっていく人間(?)関係に、前作で重傷を負ったレスリーのその後など、目が離せない展開が続いた。2014/06/08
Hugo Grove
12
ドキドキハラハラそしてハラハラコワゴワ時には目頭がツーンと、味わえる作品です。おもしろかったなあ。ジャズは全く無知なのだが、さすがに超有名な曲名が出てくると音楽が頭の中に蘇る。何しろ自分の土地勘が会って、だーいすきなケーキ屋さんが頻繁に出てくる。ああ、食べに行かなきゃ。来年初夏にはコンサートに行くし、コヴェントガーデンからソーホー辺りをぶらぶらしよう。どこかでピーターにぶつからないかしら 2016/11/18
花林糖
11
ロンドン警視庁特殊犯罪課② ジャズについて詳しくなくても十分楽しめた。少し読み辛さがあるのは仕方がないと半分諦めよう。最後でレスリーの株が上昇。お気に入りはレスリーとモリー。2016/01/29