内容説明
アベノミクスによって、いま日本は大きなチャンスを迎えている。同時にこのチャンスを逃すと、日本は大変なことになる――。本書は第2次安倍政権「産業競争力会議」メンバーの一員である著者が、日本を再起動させるためのプランを提示したもの。2002年~2007年、日本経済は明らかに回復していた。ところがその後、日本は改革に背を向けた。自民党は野党に転落、民主党政権はあまりに無策……日本経済が緊急事態に陥った諸要因の分析を通して、アベノミクスの三本の矢、とくに成長戦略のあり方について熱く語る。「アベノミクスは理論的に一〇〇パーセント正しい。問題はそれをほんとうにやり切れるかどうか……これが私の問題意識です」
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Willie the Wildcat
25
胆力。同感。軸にぶれることなくリスク受容。理想的なWin-Winはあり得ない。何を日本のCompetencyと見据えて、国家の骨格と成すか!本当のリスクは風説であり、リスクの判断・受容は国民1人1人の責任。受益と負担。木も見て、森も見る!一方、「ファーストクラスと医療」の比喩は違和感。"Apple to apple"ではない気がする。混合診療も腹に落ちない。根底は、平等と競争の矛盾か・・・。ある程度の出血と引き換えに何を得る?来年も日本の大きなMilesonteになるかもしれない。2013/09/29
ja^2
3
著者については以前は圧倒的に支持していたのだが、橋下徹を推した辺りから疑問符がつくようになっていた。▼だが、この本を読む限り、相変わらず言っている事は的を得ているし、分かり易いし、そして正しい。▼とりわけ「儲かっている企業にインセンティブを与える」は多いに支持する。儲かっている企業こそ、イノベーションを起こし公助となる確率が高いからだ。「企業」を組織や個人に置き換えても良いだろう。▼もう一つ、「若者には努力しない生き方を選ぶ自由がある」にも共感する。そのとおり。それを選んだ者は格差を叫んではいけない。2013/11/16
クラーケン
2
ちょっと前の本だけど、参院選の前なので勉強になればと思い読みました。読みやすくてわかり易いし、言ってることも的を得ていると思った、健全な競争が経済を良くするとか。一方で、自分の判断は常に正しいが、それを反対する勢力のせいで政策が実施できない、あるいは政権を担った人が判断を誤ったせいで、と読めてしまう。文章の一部を切り取って、揚げ足をとるのは良くないと思うけど「貧しくてもかまわないという生き方を選んだのです。」という一文に思想が染み出てしまっていると思う。2022/07/03
shimbo
1
「なぜ儲かっている会社にお金を還元するのか?」日本に必要なことは、イノベーションを産み出す環境作り。イノベーションが起こせる確率が高いのは、稼いでいる会社。稼いでいる会社が自由に動けるように、規制緩和が必要。強者がより強くなることで、雇用も増える。これじゃあ国民受けするわけないですが、この本を読むと納得できます。竹中さんの本は本当に分かりやすいです。もう少し、産業競争力会議で議論されていることの解説があったら、なお良かった。2014/02/09
都人
1
もう少し氏の主張を詳しく知りたい。2013/11/04