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内容説明
日本は衰退しつつある国家だ――。多くの日本人がそのような感覚を抱いているようにみえる。しかし、日本は決して衰退などしていない。物質的な欲求の充足が幸福ではないということに、日本人は不安を感じつつも気づき始めている。成熟社会となった日本は、成長至上主義的な価値観から、世界に先駆けて抜け出し始めているのだ。人々が抱いている不安は、その過程の産物に他ならない。日本人が知らない日本の素晴らしさとは何か。90年代バブル崩壊直後に日本に留学し、米英独の大学に研究員として赴任、慶應義塾大学で教鞭をとった著者が、日本社会の希望と新しい幸福観について論じる。【目次】第一章 日本は沈んでいない/第二章 自分の人生は自らデザインする/第三章 世代を超えて調和する/第四章 美しく生きる/あとがき 不安を力に変える人生
目次
第一章 日本は沈んでいない
第二章 自分の人生は自らデザインする
第三章 世代を超えて調和する
第四章 美しく生きる
あとがき 不安を力に変える人生
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
佐島楓
33
確かに、自信を失っている日本人、先行きが見えないための重たい空気は漂っていると思うけれど、日本にはまだまだ可能性はたくさんある。直してゆくべき欠点もまた、たくさんある。2015/03/11
ほじゅどー
15
★★★★★バブル崩壊後の失われた20年で日本は変わりつつあると指摘する。資本主義に支配された生活スタイルから抜けようとしており、個人の大切なものが、物質的なものから生活、信頼、社会貢献など、かたちのないものへと特に若い世代でシフトしつつある。日本は長い間、政治、国家について考えることを避け、経済に集中してきた。今こそ日本の将来を考える時。日本人が譲歩・妥協で対立を可視化せず、曖昧なままでいるのは、その方が居心地が良いからだか、そうやって自分の考えを抑えて生きていると、やがて自分の考えが無くなってしまう!!2017/01/18
しゅんぺい(笑)
4
流し読みやったこともあると思うけど、まとまりがなさすぎないか…。 第一章以外は、章立ての役割が果たされていないように思う。 自分の人生は自分でデザインする。もっともなことが、ずっと書かれている本。そういうところが最近の本っぽい。2013/08/29
yori
3
★★★★☆ 日本人は不安を抱き過ぎる気がする。こんなにも恵まれているのに。でも若い世代はその事に気付き始めている気がする。2015/06/21
拓陽(いっぽまえへ)
3
この本を一言で表すとすれば、「言い得て妙」だろうか。日本の社会状況を把握、考察し、なめらかに表現されている。もう一つは、その社会の中を生きて行く為の自己啓発的な分析と提案、提言である。両方とも実に的を得て、うまく表現されていていると思う。特に面白いと思ったのは、韓国と日本との社会状況の比較で、著者ならでは論説ではないでしょうか。2~3回読んで自分のモノにすれば、ちょっとした社会通になれそう。2013/12/31