光文社古典新訳文庫<br> オペラ座の怪人

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光文社古典新訳文庫
オペラ座の怪人

  • 著者名:ガストン・ルルー/平岡敦
  • 価格 ¥1,155(本体¥1,050)
  • 光文社(2014/09発売)
  • ポイント 10pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784334752743

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内容説明

怪人の噂が囁かれるパリ・オペラ座で死体が見つかり、美しき歌姫は演目中に姿を消す。怪人が歌姫に抱く狂おしいほどの愛はさらなる惨劇を招き、オペラ座は死の迷宮と化す――ノンフィクション風の小説手法に、ミステリー、怪奇、ユーモア、ロマンスを織り込み、容貌も能力も人間離れした異形の怪人エリックの人間的な悲劇を描く傑作小説を待望の新訳で!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

優希

127
映画で見ているのでストーリーは知っていましたが、改めて読んでみると純愛とミステリアスな要素が混じっているんだなと思いました。怪人と称されるが為に、愛しの歌姫への屈折した愛情を感じます。彼女への想いがあればこそ、邪魔だと思う者にはどんな手段を使ってでも構わないと思うのがある意味怖さでもありました。愛しい人を恐怖で縛る屈折した想い。愛を求めればこその行為が哀れにも感じます。2017/01/15

molysk

72
お前を愛しているのは屍なんだ。おまえを崇め、お前からもう決して、決して離れない屍だ…――。歌手クリスティーヌは、姿の見えない音楽の天使の教えで才能を花開かせて、オペラ座の歌姫となる。幼馴染の子爵のラウールを客席に見出し、想いを通わせる。天使の声でオペラ座の地下へと誘われたクリスティーヌは、声の主が仮面の怪人であったことを知る。その仮面の下に隠した素顔を見られた怪人は――。その異形ゆえに人に愛されることのなかった怪人の魂を救ったクリスティーヌの愛情は、現在もミュージカルで歌い上げられ、多くの人の心を打つ。2023/03/05

財布にジャック

69
大好きな「オペラ座の怪人」が新訳で発売されたのを知り、書店に走りました。読むのに5日もかかったのは、以前の角川文庫版のものと比べながら読んだ為です。内容は熟知しているものの、新たな訳で読むと新鮮で、現代の言葉で大変解りやすくなっていたので感情移入もし易かったです。ミュージカル版には登場しないペルシャ人やラウルのお兄さんの果たす役割の大きさを原作では堪能できて、違った側面から物語を楽しむことが出来ます。ファントムって幽霊って意味なんですが、決して幽霊なんかじゃない主人公の哀しい境遇に叉涙しました。2013/07/16

著者の生き様を学ぶ庵さん

44
長島訳よりもリアルな台詞回し。外見に恵まれないエリックの屈折した愛情が心に突き刺さる。この辺りが光文社古典新訳文庫のいいところ。2016/08/16

おりん

28
そこそこ面白かった。時代のせいか、全体的に大袈裟な言い回しが多いのと、ヒーロー役の子爵に感情移入しにくいのとで序盤はストレスを感じた。ただ、近現代の話だけあって科学的なものの見方が物語内で確立しているため、その点は良い。この話の肝はやはり怪人であろう。哀しく孤独な悪役であり、読者の感情移入を誘わずにはいられない、とても魅力的なキャラクターだ。舞台のオペラ座も雰囲気があって良い。ホラーであり、純愛ものであり、ミステリでもある、色々詰まった良いエンタメだと思う。2019/10/14

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