内容説明
太物問屋の倅・春太郎は、上田秋成に憧れ、一人前の戯作者になりたい一心で家を出た。しかし思うようには行かず、間借りしている辰巳芸者・月奴の家でくすぶる毎日。そんなある日、額に角の生えた奇妙な子どもが原稿を持っていってしまう夢を見た。不審がる春太郎の元へ、それから次々と物の怪たちから原稿依頼が殺到するようになり…。流行作家を目指す春太郎の運命やいかに…?
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ちゃも
12
良き。想像してたよりは楽しめた。2018/07/07
つむじ
5
(図書館) 越後出身の、日本橋の太物問屋の長男・春太郎は、越後の方言で「壊れた」を意味する『ぼっこれ』のあだ名でよばれていたが、他の者の眼には映らない「物の怪」が見え話もできた。怪奇物の草紙書きを目指す春太郎は、勘当され辰巳芸者・月奴に養われるようになった。物の怪たちとの交流の中、物の怪たちの世界で草紙が売れるようになり・・・。設定は面白いのだが、ストーリーが膨らまない。残念な1冊2013/07/26
ちょん
3
設定がもったいない感じでした! もっと練り込んだ感じになった続編とかあれば読みたいです(^w^)2016/04/14
しゅう
2
期待せず読んだせいか、面白い。B2014/02/24
木冬
1
他の人には見えない、いわゆる妖怪というものが見える春太郎はひょんなことから鬼と知り合う。そのツテで人世では評価されない春太郎の戯作は、鬼などの妖怪が悪者ではないと言うところから妖怪たちの間では人気に。そんなものだから彼の周りでは妖怪の絡んだ問題が転がっていて……粋な辰巳芸者の月奴、女好きの従兄など出てくる人間もまた派手で個性溢れて特徴的。今後は春太郎の周りでどんなことがおこるのか。続き物になるなら是非読みたい。2013/10/14