白い雨

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白い雨

  • 著者名:赤川次郎
  • 価格 ¥605(本体¥550)
  • 光文社(2014/02発売)
  • ポイント 5pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784334765828

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内容説明

N大ワンダーフォーゲル部、秋のキャンプ。奥多摩(おくたま)の山中に白い雨が降った。雨はミルクのように白く、かすかに光っていた。その雨滴(うてき)に打たれた男子部員、今井(いまい)に異変が! 日頃の鬱憤(うっぷん)が凶気にまで昇りつめ、二人の部員を殺害する。山麓の町でも雨に濡れた人々が次々と事件を引き起こしていた。白い雨が心の奥底に潜む憎悪を呼び覚まし、殺戮(さつりく)を導く。戦慄のホラー作品。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

kaizen@名古屋de朝活読書会

85
恐怖小説の傑作。長編。 ワンダーホーゲル部の学生, 酔っ払いの父親をかかえた家族, 母親べったりの夫をかかえた妻の運転するご一行, 妻の実家に週に1回変える夫。 4つの集団のそれぞれに、 白い雨が降り、殺人が起こる。 大量殺人事件にしては、怖さが軽いと見えるかもしれない。 軽文学だから、ここまで書けるのかもしれない。2013/06/23

セウテス

46
ミステリーの大御所が書いた、数少ないホラー作品です。奥多摩の渓谷に光る白い雨が振り、濡れた別々の四組のグループに異常が起こります。雨に濡れた人々は理性のタガが外れてしまい、外面の良い人ほど激しく豹変してしまう。人々が殺し会う怖さも去ることながら、人なら誰でも心の奥にし舞い込んでいる怒りや不満、狂気が噴出する様は、他の恐怖とは明らかに違います。バラバラだった四組が結びついていく過程や白い雨が原因と解って、人がどう考え行動するのか、先が読みたくなります。狂気と対処のバランスが絶妙でラストもスッキリでした。2014/08/15

kate

27
光を放つ白い雨が降る奥多摩。その雨は人の狂気を解き放つ雨となった。ホラーとはいえそこまで怖さは無いものの人の狂気が解き放たれた姿には戦慄を覚えます。この狂気は誰もが心の奥底に隠し持っているものなのだから。赤川作品らしいテンポの良さで一気に駆け抜けられる作品で物語の終わらせ方も氏らしく安心の出来映え。2014/07/06

ヨー

18
白い雨に降られると何かが変わる。一定してシンプルなアイデアであるが、ストーリーは3,4ほど違う場面で発生する。シンプルな赤川次郎ではあるが、こうした構成で出来上がってる分手が込んでいる。なかなかよかった。2019/09/04

coco夏ko10角

13
「赤川次郎作品で印象に残ってるのは?」という質問に対してこの「白い雨」を挙げる人が多いので、ずっと気になっていた一冊。あらすじは知っていたけど実際白く光る雨が降り出したシーンではぞぞ~っとしてしまった。六章の「追いつめられて」では「ひえぇ~っ」の連続。なんで雨の日に読んでしまったんだろう…。この設定は確かに印象に残りますわ。2013/06/13

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