文春文庫<br> マルガリータ

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文春文庫
マルガリータ

  • 著者名:村木嵐
  • 価格 ¥693(本体¥630)
  • 文藝春秋(2013/08発売)
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  • ISBN:9784167838591

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内容説明

第17回松本清張賞に輝いた本作の主人公は、戦国末期、天正遣欧少年使節団の1人としてローマに派遣された千々石ミゲル。8年後、帰国した彼らを待ち受けていたのはキリスト教の禁教と厳しい弾圧。信仰に殉じた他の3人に対し、ミゲルは棄教という選択をする。なぜ彼は信仰を捨て、生き抜こうとしたのか? その生涯をミゲルの妻、珠の視点から描く。「物語を押しすすめる筆力は素晴らしいものがあるし、後半に四人の使者が交わす会話などは作者の熱気が伝わってきた。生身の人間が見えた気がした」(伊集院静氏の松本賞選評より)。新人離れした練達の筆が冴える、傑作歴史小説。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Tadashi Tanohata

32
フルネームで紹介させて欲しい。千々石ミゲル、中浦ジュリアン、原マルチノ、伊東マンショ。そう、天正遣欧少年使節だ。1549年宣教師ザビエルがキリスト教を伝えて以来、今日に至るが、「禁教」「殉教」「棄教」が繰り返す歴史を生々しく描いている。「天主の平安がいつも4人とともにあるように」と祈りたい。ぜひ、「大河ドラマ」に。2018/11/20

エドワード

17
天正遣欧使節の四人のうち、唯一人棄教した千々石ミゲルと妻珠の物語。これはひとつの解釈だ。真相はわからない。しかしさもありなんと納得させる物語だ。徳川幕府の下、切支丹政策は予断を許さない状況だった。ミゲルは武士に戻り、清左衛門と名乗る。幼馴染の珠を娶り、二児を得る。キリスト教は愛の宗教。だがその愛は人間を超えてしまう。教えのために人が死ぬことをミゲルは厭う。棄教したミゲルは評判が悪い。だが武士として藩を守り、家族を守ること糾弾することは誰にもできない。「四人の心はいつも一つ」最期まで仲間だった四人に祝福を!2013/06/24

Porco

16
先日、清涼院流水『純忠』を読みましたが、本書はその子、大村喜前の時代が舞台。天正遣欧使節の一人、千々和ミゲルの帰国後を、妻の視点から描きます。日本人から司祭は出さない、どんどん殉教してくれればいい、とローマが本当に思っていたのかどうか?2018/10/24

tsubomi

14
2017.07.07-07.29:天正遣欧使節の四人の少年が帰国したときキリスト教禁止令が出されていたため、四人の運命も急転直下、それぞれが苦難の道を辿ります。中の一人、千々石みげるに焦点を当てて、彼がなぜ棄教し、その後どう生きたのかを描いた物語。彼を支える妻の珠、彼の同志であり憧憬である女性マルガリータこと伊奈姫。この三人の関係性を軸として珠の視点から語られているせいか、凄惨な出来事が次々と起こっている割に穏やかに和やかに感じられます。最後は「三銃士」を彷彿とさせる使節の同志愛に収斂されるのが印象的。2017/07/29

ウィズ

12
自分にはテーマが重過ぎました。信仰は人それぞれ自由だけどここまでするのはいかがなものかと・・・(´;ω;`)2013/07/05

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