内容説明
日銀に勤務する広瀬は何者かに襲われ、愛娘の莉子が誘拐されたと告げられる。学生時代に箱根駅伝を走った過去をもち、現在も仕事帰りのランニングを欠かさない広瀬に対し、走って目的地まで向かうことを要求した犯人。ルートと心拍数がモニタリングされた極限状態のまま、広瀬が導かれた先には、日銀本店がそびえ立つ――。ターゲットは10兆円! めくるめくどんでん返し、このうえない疾走感で描く、圧倒的規模のコンゲーム!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
あき☆ブラック・ベア
6
そう…きたか…!そうくるか!あああああ……!と唸りたくなる読み終わり直後。今日半分だけ読むつもりだったのに読みきっちゃったよ!それくらい引き込まれた。メインのお父さんがひたすら走り続けるその姿に、疾走感に止まらなくなった。正直解決へと続く真相編については少し消化不良。この疾走感からのラストならもっとスカッと終わってほしかった。けど…なるほどな、と唸らされた。犯人については最後の方まで察せなかった部分とどう考えても怪しい人といたので、まあめちゃくちゃ気持ちよく騙されはしなかったけど楽しかった。楽しかったよ。2023/06/30
外道皇帝
6
日銀に勤める広瀬は難病の娘を誘拐され、犯人からいくつもの地点を走らされる。広瀬の心拍数が一定値以下になると娘が殺されるのだ。これは映画「アドレナリン」のような設定だなあ。そして犯人は娘を人質に日銀の金庫を破ることを狙っていた。厳重なセキュリティを破って巨額な金をどうやって手に入れるのか、読み始めたら一気です。久々に面白いコンゲーム小説でした。今年のベストに入るかも。2013/09/17
kmfm
6
コンゲーム小説ということで、騙し騙されのドンデン返しの展開で楽しめました。久々にこの作者の本が出て期待していました。工学系の方らしく、最新の知識も入れてかなり凝った内容だと思いました。ただこの辺は個人の好みになるのかもしれないけど、ちょっと凝りすぎで自分の思考がついていかない感じでした。とはいえ、日銀の大金庫を破るという凄い設定、振り回される警察は爽快でした。★★★☆☆です。2013/08/10
nori
4
New type crime novel. However, reality is under question. If BoJ is faced such trouble, world depression should immediately be inducted regardless timing. Because Euro and US markets are working. Anyway, I will try another book of this author.2013/12/29
co_taro
3
15年前の箱根駅伝にまで遡りストーリーが始まる発端と、超国家規模の”銀行強盗”の落差から、いったいどうつながっていくのかと思いましたけれど、これこそが、物語が「走り続けなければいけない」というノンストップな緊迫感を高めてくれています。2013/07/27