内容説明
新海誠の幻のデビュー作が小説となって息を吹き返す!
アニメとは異なる視点で描いたもうひとつの『彼女と彼女の猫』。
都会で一人暮らしをする女性が、ある日偶然猫を拾った。
自分の感情を言葉にするのが苦手な彼女と、彼女の不器用さをそばで見守る猫。
友人との言葉の掛け違いを境に、彼女の日常から笑顔がなくなっていく。
拾われた猫たちを軸に描かれる、四つの連作短編。
「彼女はいつでも誰よりも優しくて、誰よりもきれいで、誰よりも懸命に生きている」(本文より)
目次
第1話 ことばの海
第2話 はじまりの花
第3話 まどろみと空
第4話 せかいの体温
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
yoshida
93
新海誠さんの初期作品のノベライズ。映像作品は未視聴。猫と飼い主の物語。4つの連作短編。予想以上に薄い内容だった。新海誠さんの作品では「言の葉の庭」と「秒速5センチメートル」が好きです。初期作品にそこまでの水準を求めてはいけない。後は出版社の売り方に上手く乗せられたか。勝手にハードルを上げて読んでしまった。4人の飼い主を登場させるのではなく、1人の飼い主を掘り下げて書いた方が作品に深みが生まれたと思う。新海誠さんもよく出版を許可したなと思う。商業的に販売する作品と言うより、習作のレベルだと思う。色々と残念。2021/05/30
ぶんこ
64
ある雨の日に子猫の白猫チョビと美優が出会い、生き方の不器用な人たちが、猫つながりで幸せになっていく物語。猫が人の言葉を理解しているところ、人は猫の言葉を理解していないところがリアル!なのかもと思いつつ楽しく読了。美優から麗奈とミミ、ミミの子のクッキーと葵。チョビと犬のジョン、ジョンの親友猫のクロ、ジョンの飼い主の志乃さんとクロ、志乃さんの甥亮太と美優と巡り会いが続きます。この人たちが良い人ばかりで、猫に好かれていて癒されました。 チョビとクロの優しい願い事をジョンが叶えてくれたようで、主人公はジョンかな。2016/08/05
へくとぱすかる
42
都会に生きる孤独感がパステルカラーのように浮き上がる。そんな人間の姿を横目に猫たちは冷静に、当たり前の日々を生きている。ここでは猫(そういえば犬も一匹、すべての真理を知る賢人のように登場)こそが本当の主人公のような振る舞いをする。人間は猫を飼っているつもりかもしれないけど、猫にしてみれば、うまく人間を利用しているのかも。色の違った糸がうまく絡みあって、精妙な織物になるように、この世界も生きた織物なのだろう。喜怒哀楽のうち、特に哀の色が感じられる詩的物語。それでもみんなの幸せを願わずにはおれない。2024/02/28
ピロ麻呂
40
猫の目線とその飼い主目線で交互に展開していく、ほのぼのとしたストーリー☆猫と猫、人と人とがつながりから友達になったり、恋人になったりの連作短編♪僕は犬も猫も飼っていないけど、ずっと一緒にいるとお互いに意思疎通できちゃうのかも(^^)2016/04/17
秋製
39
読友さんの感想より。大半が猫の視点で進むお話。猫好きなら読んで損はないとお薦められたが、私もそうだと思った。 温かくて、少し切なくなってしまう所もあったけどいいお話でした。2014/03/29
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