内容説明
「あれは内応しておるのではないか」裏切りと内通の噂が飛び交い、大坂方か徳川方か、どちらが勝つか最後までわからなかった関ヶ原合戦。天下分け目のこの戦いは、人生の分かれ目。栄達か、しからずんば死か……。でも実際は、誰もがとまどい、迷っていた。敵中突破しての大坂行き。でも同行者がヘンだ!(「大根を売る武者」)。両軍にいい顔をわが城が東西の境目に(「日本一幸運な城の話」)。手勢わずか六百。なのに勝敗の鍵を握らされた(「草の靡き」)。毛利家の野望と、安国寺恵瓊の野望は相性が悪い?(「百尺竿頭に立つ」)舞台裏で勝敗の帰趨を左右した武将から、脇役を演じた小身の武士まで、野心と謀略が渦巻く関ヶ原合戦に振り回された男たちを温かく(?)描く傑作小説。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
MJ
14
関ヶ原をテーマとした八篇からなる短編集。ドラマティックとは無縁の普通の人を普通に描いた普通の小説。普通をドラマティックに描かんかい!2023/02/22
シン
14
関ケ原の戦いにおける武将たちの心理を描いた作品。西軍に属するか、東軍に属するか、微妙な駆け引きの様子が面白かったです。2014/10/03
ウィズ
11
経験がない故のかなしさ、小領地故の悲しさが伝わってくる本です。生きていくって厳しいです。2013/05/25
まさ影
8
岩井三四二にハズレ無し!特にお気に入りは「日本一幸運な城の話」と「十九のとまどい」。久々に犬山城に行きたくなった。2013/06/07
なつきネコ@成長した化け猫 久びさの成長
6
今回も作者らしく、中心人物ではなく、脇にそれた人物ばかり。関ヶ原に翻弄された人々。吉川広家と安国寺のやり取りが面白く。やり込められてる広家の百尺竿頭のやり取りは卓見ながら、その広家すらも勝利者になれなかった。翻弄され、皆がどちらが勝つのか考え、決断を疑う心境は理解できる。2014/11/04
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