内容説明
女子アナと介護の両立、その壮絶な日々。
著者18歳、まだまだ楽しい人生の入り口で、わずか40歳にして母親がくも膜下出血により倒れる。その後、車いす生活の母の介護を続けながら女子大生活、就職活動、そして念願のアナウンサーに。華やかなアナウンサー生活の影では、介護人生が続いていた。8年後そんな最愛の母親にガンが発覚。親の介護とハードな仕事。懸命に両立するも、50歳を目前にして最愛の母親は帰らぬ人となる。その後、父親が難病に冒され、母親の後を追うように5年後逝去。
そんな困難に直面しつつも懸命に両立してきた著者が、仕事の面でも思わぬ異動辞令を受け、一時は自身もうつ気味に。その後、意を決して退社、独立。40歳からフリーアナウンサーへと転身する。
これは、一人の女性が人生における幾多の困難を乗り越え、懸命に生きる姿をあますところなく綴った心の手記である。だれにでも起こりうる介護と仕事の両立、親を看取るということ、そして思うようにいかない仕事での苦難…。それらを経験してきた著者だからこそ書ける心からのことば。 そして、こんな時代だからこそ考えさせられる家族の絆。
人間の一生で考え、乗り越えなければいけない問題がつまった一冊です。
目次
プロローグ 四十歳、母が倒れた年齢を迎えて
第1章 母が倒れた
第2章 夢だったアナウンサーに
第3章 がんの告知
第4章 看取りの介護
第5章 五十歳目前の母との別れ
第6章 五年後、父も母の元へ
エピローグ 十八歳から続いた十年介護、それから
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
sk4
30
とてもプライベートな介護記録。 本書にも出ている筆者の妹さんとは同じ職場だったこともあって、でも、こんなに大変なことを抱えている様子など全く見せない、明るくて美しい人でした。 大切なご両親とのお別れを乗り越えて、今は新しい人生を歩んでおられるようで、本当にお幸せをお祈り申し上げます。2013/06/21
あい
15
町さんのことは正直存じ上げず.ただ自分の仕事と近い本だなってことで購入したんだけど.今.このタイミングで読めたのはすごくよかったと思います。当たり前がとても幸せなことや.何事にも感謝しなきゃいけないこと.普段は忘れがちなんだけどとても大切なことを再発見できた気がします(*^^*)2013/07/17
かもめ
12
TVで女子アナとして活躍していた頃は、エキゾチックで端麗なお姿に憧れた。しかし、それ以前から介護の苦労を担い、弟妹の親代わりに面倒を見て家も買って・・・素晴らしい人だ。2021/08/12
hitsuji023
7
アナウンサーとして多少知ってはいたが、その裏でこんな介護生活を送っているとは思わなかった。介護も大変だが、アナウンサーとしても決して順風満帆とはいかなかったようで、本人も書いているが波瀾万丈な人生である。こういう人の強さには励まされるし、尊敬もする。2023/03/20
KAORU SUZUKI
6
町亞星さんが、高校生の時から母の父の介護をされていたことに驚きを持つと同時に介護、見取りについての件には涙涙で読んでしまいました。今では、医療福祉を伝える仕事に邁進してフリーアナとして活躍されていらっしゃり心から応援したいと思っています。家族愛兄弟愛のつまった素敵な一冊です。2015/11/04