- ホーム
- > 電子書籍
- > 教養文庫・新書・選書
内容説明
明治維新後、新政府の急務は近代国家を支える官僚の確保・育成だった。当初は旧幕臣、藩閥出身者が集められたが、高等教育の確立後、全国の有能な人材が集まり、官僚は「立身出世」の一つの到達点となる。本書は、官僚の誕生から学歴エリートたちが次官に上り詰める時代まで、官僚の人材・役割・実態を明らかにする。激動の近代日本のなか、官僚たちの活躍・苦悩と制度の変遷を追うことによって、日本の統治内部を描き出す。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
mitei
287
今に至る官僚制がいかに出来たのか、幕末から追って書かれた一冊。当時の人の熱さが伝わった。しかし鳩山家とか伊藤博文とか歴史上重要な人が出てきて驚いた。2016/09/04
ガクガク
47
明治維新から大正デモクラシー期まで、官僚の誕生からその成長の過程の歴史を描くことで、近代における「日本の官僚」とは何かを問う。維新期の官僚たちはどのように欧米のシステムを学び日本に定着させていったのか、内閣制度や憲法が制定され近代国家が出来上がっていく中で、官僚となる人材はどのように育成されたのか、政党政治の時流に彼らはどう向き合っていったのかなど、近代日本の歴史の中で「官僚」の果たしてきた役割と意味を学ぶことができた。現代の政治不信や官僚行政への行き過ぎた批判などに歴史を踏まえた視座の必要性を痛感した。2014/06/30
ぴー
21
明治初期〜大正期の官僚を中心に書かれている。明治初期の人材不足を痛感した政府が、人材育成に力を入れていたことや、当時の受験生の心境などが詳しく述べられており興味深かった。本書を読むと、近代日本には官僚と呼ばれる人々が必要であったこと感じた。2024/07/02
ヤギ郎
12
現代日本の官僚制は明治維新に誕生したといえるだろう。開国と合わせた、迫り来る列強に対応するために、政府は優秀な人たちを集めたかった。その優秀な人たちとは、外国の知識(洋学)があり、外国語ができる人たちだった。外国から学ぶという姿勢は現代にも通じるところだろう。官僚制度がある程度できたところで、若き学生のリクルートが課題となる。学問ができれば、身分関係なくのし上がれるという、明治維新以後の社会になったから、学閥エリートが誕生したとみることもできる。やや学術的な一冊だが、とても興味深い内容だった。2020/09/02
中年サラリーマン
12
幕末から明治となり新しい国家として歩んでいくにはあまりの列強の多さよ!急速に国家を整備する必要にかられそのためには急膨張する国家を支えていくシステムが必要だった。本書はそのシステムに不可欠な官僚の興りを丹念に描いていて楽しめた。官僚の必要性という側面にスポットをあてて描いているが、昨今メディアなどでは負の面も色々と取り立たされている。そういう意味では著者の観点にて戦後から現在までの官僚も描いてもらえるとさらに厚みのある本に仕上がったのでは。お勧め!2013/06/16
-
- 電子書籍
- ぽんわり薬師専属タンクに転職したら、人…
-
- 電子書籍
- ネットフリックスの時代 配信とスマホが…




