電撃文庫<br> 氷の国のアマリリス

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電撃文庫
氷の国のアマリリス

  • 著者名:松山剛
  • 価格 ¥715(本体¥650)
  • KADOKAWA(2014/05発売)
  • ポイント 6pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784048915786
  • NDC分類:913.6

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内容説明

氷河期が訪れ、全ては氷の下に閉ざされた世界。人類は『白雪姫』という冷凍睡眠施設で眠り続け、そして、それを守るロボットたちが小さな村を形成し、細々と地下での生活を続けていた。 副村長の少女ロボット・アマリリスは崩落事故による『白雪姫』の損傷や、年々パーツが劣化する村人たちのケアに心を砕いていた。再び人と共に歩む未来のために。しかしある時、村長の発した言葉に、彼女と仲間たちは戦慄する。 「──人類は滅亡すべきだと思う」 機械たちの『生き方』を描く感動の物語。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

θ(シータ)

94
「そんなこと言ってるから、おまえはいつまで経っても処女のままーーゲフッ!?」世界は氷に閉ざされていた。その対策として人間たちは人類を存続させるため施設で長い眠りについた。これはロボット達がいつか"人間"たちと暮らす日を夢見てーー『いのち』を見つめ続けた愛と勇気と…決断の物語である。この最後をご都合主義と捉える人が少なからずいると思うけれど、これはこれでいいんじゃないかな。アマリリスやアイスバーン達が最善を尽くしたからこそあの結果になり何より本望だっただろうから。最後の挿絵が特に必見。星3つ【⭐️⭐️⭐️】2016/04/03

スズ

92
世界が氷に覆われて人類が生きられなくなった世界で、いつか人類が生きられる環境になるまで、地下のコールドスリープ装置で眠り続ける御主人様(人類)を守り続けるロボットたちの物語。長い年月を経て機械の部品が不足し、コールドスリープ装置の修理に自分たちの部品を差し出しているような状況の中、地震の恐怖にも怯えているというのは中々ハードだと思った。彼らの心にあるのは御主人様に会いたい、笑顔が見たい、褒めてほしいという温かい気持ちで、そんな風に思ってもらえるのはすごいなあと思いました。アマリリスが良いお姉さんしてました

まりも

68
なんでか知らないけど買ったままずっと積んでた本。閉ざされた氷の世界で冷凍睡眠した人間を守るロボットたちのお話。ロボットたちが皆魅力的ですぐ好きになった。それだけに事故によって犠牲者が出る地上脱出パートは読んでいてツラくなりましたね。特にギャーピー、アイスバーンの死は本当に悲しかった。「半分こ」というテーマも素敵で心が温まる良い作品でした。ただ後半が駆け足気味だったりツッコミどころがある点があったりと詰めの甘さが残ったのは残念。アイスバーンの台詞と最後の挿絵が最高に良かった。パセリ絵は素晴らしいな。2014/12/05

Yobata

66
氷河期を迎え、「白雪姫」という冷凍睡眠装置で眠る人間をご主人様とし百年余りも整備,守ってきたロボット達の村の副村長アマリリス。最近頻発する地震によって破損個所がないか確認してる最中、秘密の部屋を見つける。そこから持ち出したビデオにはある事実が隠されていた。そして村長は人類を滅亡させると言い出し…。今巻アマリリスも一巻完結もの。冷凍睡眠でほんの最後しか生きてる状態では出てこなく,ロボットだけの視点のものの人間とロボットの複雑な主従関係が綺麗に描かれていた。人間に尽くすという絶対使命に疑いもなく身を→2014/06/03

オセロ

52
地上に氷河期が訪れ、白雪姫という地下シェルターの揺り籠で人間は眠り、意思を持ったロボット達が暮らす世界で、ロボット達の信頼を集める副村長のアマリリス。そんなアマリリス達が信じる人間達の秘密を知ってしまい、重要な選択を迫られる。今まで通り人間に尽くすか、人間を見捨てて自分達が生き残るか。人間もロボット達も大切に思う心優しいアマリリスだから思い付いた案は想像以上に過酷なもので。様々な決断を迫られたアマリリス達が次々と浮かび上がる困難を乗り越え迎えた結末は切ないけれど、かけがえのないものだったと思います。2022/09/08

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