講談社文庫<br> 起死回生

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講談社文庫
起死回生

  • 著者名:江上剛【著】
  • 価格 ¥921(本体¥838)
  • 講談社(2015/03発売)
  • ポイント 8pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784062774925

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内容説明

銀行から最悪な経営状態のアパレル企業に転籍した若木豊。だがそこには今まで持ち得なかった「物作り」の喜びが溢れていた。会社に愛着を持ち始めた若木は資金集めに奔走する。しかし古巣・東亜菱光銀行の態度は冷たい。そんなとき偶然会ったかつての同期、臼井。彼は銀行幹部の重大な秘密を抱えていた。(講談社文庫)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

PEN-F

42
銀行の闇。顧客よりも金融当局を意識しがちな銀行。銀行は晴れの日に傘を差し出して雨の日には傘を取り上げることも度々起こる。今作に登場する頭取と常務はかなりイタイ。まあよくもあれだけ次から次へと悪巧みができるものだと感心してしまう。しかも最期はとくに厳しく罰せられる事もなく、絶妙にフェイドアウトしていく様がリアル。2023/05/17

Walhalla

22
企業再生を描いた経済小説です。 バブル崩壊後の銀行の貸し剥がしは他の作品でもよく扱われますが、本作品は、著者が大手都銀の支店長時代の体験をモデルに書いた作品ということで、すごく読み応えあります。 派手さはありませんが、出向先の中小企業で活躍する主人公が、とても格好良かったですね。 江上剛さんの経済小説作品は、とても勉強になります。2016/10/05

ゆうさん

4
江上剛さん2作品目。やはり作者の銀行員時代の経験が豊かなので読み応えがあり引き込まれた。勧善懲悪で心地よいが、こんなに上手く行くだろうかという疑問が湧いた。満足感は得られたので他の作品も読んでみたい。2017/03/29

Makoto Kondo

2
バブルの不良債権処理が進みつつあった2000年代前半を舞台にした企業再生を題材とした経済小説。当時の不良債権処理の内情や具体的な中小企業再生スキームもわかりやすく簡潔に表現できている点は、元メガバンク行員であった筆者の面目躍如といったところか。メガバンクから中小アパレルメーカーに転籍した主人公と筋悪な連中との企業再生をめぐる駆け引きが手に汗握る展開で十分楽しめたが、主人公が転籍先になぜここまで情熱をそそげるのかという動機づけが薄いため、読者を引き込む力がやや弱いのが難点か。2013/09/22

Mana

2
日本の経済基盤、義理と人情。それからの欧米の合理性をどう受け入れるか戦後の日本のあり方からバブル崩壊までの間、企業と銀行は本当に大変だった。もっと日本の物作りの良さを世界に示してほしいですね。おもしろかったです。2013/06/12

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