内容説明
大店・伊勢屋の主人忠兵衛が、内儀に殺された。ただの刃傷事件と思われたが、その裏には大奥を巻き込む陰謀が蠢めいていた! 町娘の乙女は、父親の北町奉行遠山左衛門尉景元譲りの義侠心から事件の裏に潜む真実を暴くべく探索を始めるが…。新装版で登場!!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
まぁねぇ
4
ザ痛快娯楽時代劇。しかも主人公は遠山の金さんの落とし種、少女乙女ちゃん。特殊能力をもっている彼女は金さんや同心・助っ人などに助けられ、協力しあいながら無事事件を解決していく。事件の発端は今でもよくある恋愛と友情のもつれ。でも、人を利用して殺す手口はけっこうバイオレンスです。2017/01/24
R-R
1
著者はTV脚本畑の人だと言われると、なんかわかる。江戸を舞台に繰り広げられる捕物はエロスとバイオレンスに溢れ、いわゆる時代小説というよりはエンターテイメントの色が濃いように感じる。ラストの『夜桜』などは、ドラマのラスト10分ぐらいの魅せ立ち回り的である。主人公の特殊能力、周囲の人物像(伊佐山の容赦のなさは、正直見ていて気持ちいい)など特に文句は無い。ただ一点、「被害者達はどこかでつながる」という部分は、もう少し違う、より意外性のあるつながり方をしてほしかったかなぁ。2013/06/22