内容説明
臆病でマイナス思考、殻に閉じこもりがちな千絵。明朗で超ポジティブ、才気煥発な人気者のモス。同じ専門学校の寮で暮らす真逆な二人の少女は、実は思いもよらぬ間柄だった。やがてその“秘密”が人生の扉を開ける鍵となって、二人に大きな転機が――自分と社会の間で揺れ動くこころを描き、新鮮な感動を呼ぶ驚きの青春成長小説!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
nyanco
50
マイナス思考の千絵と、才能豊かでポジティブなモス。性格が間逆な「ふたり」が、実は…物語の序盤、臆病な千絵らしからぬ服装や、千絵自身も訳がわからない行動…などに、あれ…と思いながら読んでいたのですが、「ふたり」は一人だったんですね。千絵は、幼少時の虐待がトラウマで解離性障害(多重人格)になっていた。千絵のことを気にかける精神科の女医の存在も気になる。彼女自身も、心を病んでいて、そのトラウマから抜け出すためにも、千絵のことを救いたいと感じていた。2013/05/11
いたろう
49
かたや、自分に自信のない引っ込み思案な女性・千絵、かたや、自信のかたまりで、活発、陽気なお調子者の女性・モス。この正反対の性格を持った<ふたり>の、切っても切れない関係。最初、相容れない関係だった二人が、次第に相手を理解し、尊重するようになる姿は、特殊な事情がなければ、真に親友と呼ぶことができる、かけがえのない姿。重たい話でありながら、軽い筆致で深刻になりすぎず、それでいて、最後にはじんわりと来る、読み終わってみれば、心に優しい物語。2017/01/12
七色一味
45
読破。早い段階で千絵とモスの関係、そして由加利とモスと千絵の関係がはっきりするので、興味はその後の話しへとシフトしていきます。千絵とモスの対照的な性格的、由加利の中に垣間見れる二重性など現代に生きる誰もが抱えていそうな部分が、比較的明瞭かつ平易な文体で描かれています。2013/05/03
そうたそ
32
★★☆☆☆ ネガティブとポジティブ、引きこもりと人気者。正反対の二人であるが、実は同一人物。つまり多重人格。二人の視点に、彼女らを診察する精神科医の女医も加え、視点を代えつつストーリーが展開されるが、何だか忙しない感じがして個人的にはいまいち。「女子芸人」にあったような温かさをもった作品の雰囲気はこの作品でも見られるが、それがこの作品の本質ではない。温かさをもって描きつつも、人格障害の現実に向き合ったのがこの作品の結末であろうと思う。でもいまいち心に響いてくるものがなかったのもまた事実。2014/05/21
らむり
32
多重人格を扱ったお話です。仲の悪い、千絵とモス。そんな2人だけど、主人格の千絵が、モスのお陰もあって成長していきます。ひととの愛や繋がりを考える物語でもあると思いました。2013/04/06
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