内容説明
本当の恋愛とは一人を愛し、それを倖せにしようとすること――。様々な愛のかたちを描き続けた作家が、自身の体験や古今東西の文学をひもときつつ、恋人たちや夫婦が直面する問題を、時に厳しく、時にユーモラスに指南する。愛を持続させるためには。本当の誠実とは。はたまた失恋の特効薬や性のタブーについて。恋に堕ち、愛に悩む男と女に救いの手をさしのべる、深い含蓄に満ちたエッセイ集。
目次
人はなぜ愛するのか(恋の芽ばえ 情熱と愛はちがう 破局的恋愛学 嫉妬とはなにか 「御縁」というもの 恋を失ったとき 性にタブーは必要だ 愛などなぜ必要か 愛における誠実とはなにか 愛すること信ずること 人はなぜ愛する)
ぼくの愛情診断
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
roomy
28
ぼくの愛情診断が特に面白かった〜壮烈、肉弾あいうつ、撲りあいの夫婦喧嘩はしたことないし、したくないけれど遠藤さんはとても楽しい夫婦の日々をおくられたようで。子供についても色々書かれており興味深かった。ライブラリー本。2014/05/07
まあこちゃん
18
狐狸庵先生がどんな恋愛論を教えて下さるのか、興味津々で本書を手にとった。「嫉妬の苦しみは過去のすぎ去ったことでも今のことのように思われるし、未来のことも現在、あるように想像してしまうことから生ずるのだ。」と「誰かを愛するということはその人を信じようとする意思にほかならない。もしくは信じる賭けをなすことにほかならない。」の言葉には深く納得させられた。数々の深い言葉の中にもユーモアたっぷりで、随所に昭和の雰囲気が漂っているところが懐かしい。狐狸庵先生夫妻の喧嘩の話も昭和を感じさせ、驚きながらも笑わされる。2017/08/24
どりぃ☆
8
遠藤周作こと孤狸庵先生が恋愛について、楽しい事例を交えつつ、しかし至って真っ当に指南してくれるエッセイ。失恋して瀕死の状態にあった私には救いのような一冊となった。恋と愛の違い、愛を守るには覚悟が必要なことなどなど、色々しみた。ぶっきらぼうなのに優しい。好きだ、狐狸庵センセー!と思った。立ち直れるかもしれない。本は私を救う。2019/11/07
lily
6
誰もが自分のことだと反省し、思考矯正を決意しないわけにはいかない、善い生き方の道しるべとなる本。子育て論も短いエッセイの中に簡潔にズバリ核心をついていて『エミール』を読むのが億劫ならば本書を一読すべし。2019/05/01
mym
6
やっぱり、遠藤さんの本は人生のバイブル。2014/11/09
-
- DVD
- ツール・デ・フランドル2012