メルトダウン ドキュメント福島第一原発事故

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メルトダウン ドキュメント福島第一原発事故

  • 著者名:大鹿靖明【著】
  • 価格 ¥1,210(本体¥1,100)
  • 講談社(2013/03発売)
  • ポイント 11pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784062774604

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内容説明

【第34回 講談社ノンフィクション賞受賞】 読み始めたら止まらないノンストップ・ノンフィクションの傑作。日本を崩壊寸前に追い込んだ福島第一原発事故。首都圏壊滅、3000万人避難の未曾有の危機に際して、官邸、東京電力、経産省、金融界では、いったい何が起きていたのか? 『ヒルズ黙示録』で鮮烈デビューした著者が、菅直人、勝俣東京電力会長、経産省官僚らキーパーソン約200人を取材してわかった驚愕の新事実。(講談社文庫)

目次

第1部 悪夢の1週間(3月11日午後2時46分 全電源喪失 放射能放出 原発爆発 日本崩壊の瀬戸際 まだそこにある危機)
第2部 覇者の救済(緊急融資 救済スキーム 潰された自由化 インナーの攻防)
第3部 電力闘争(仕組まれた原発停止 サミット深夜の激論 菅降ろし 政権崩壊)
第4部 静かなる反動(鉢呂の蹉跌 消えた債権放棄 秘密会合)
第5部 ゼロの攻防(東電落城 再稼働  ゼロの攻防)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

レアル

94
3月11日に起きた地震発生から民主党崩壊までを描いた原発事故の舞台裏ドキュメンタリー作品。ただこの本は冒頭に「これは愚かな人間たちの物語である」と書かれてあるように、事故云々よりも政府の対応、そして権力闘争で、国民の利益よりも企業利益を優先させている現実等、日本のモラル低下を感じさせる人間ドラマの作品である。少し偏った意見も中にはあるが、興味深い一冊だった。2014/04/05

AICHAN

46
図書館本。「3.11」の福島第一原発事故をドキュメンタリー筆致で描いた労作。本当によく取材している。東電が予想していた津波の規模は高さ5.7メートルだったが、「3.11」の3日前には貞観大地震の記録から「高さ15メートルを超す大津波が起きる恐れがある」と東電幹部に報告されていた。それを東電は無視した。地震が起こってからも福島第一では冷却水のバルブを人為的に閉めるなどのミスをしていた。福島第一原発事故は正真正銘、人為的なミスが招いた大事故だったのだ。なのに東電は自社による賠償を頑なに避けようとした。醜悪。2020/04/13

goro@80.7

36
5年も経ってからメルトダウンでしたと報告する東電。原発推進を止めない東電に官僚。これを読むと皆さん最高学府を出ている方たちばかり。保身や責任回避、私利私欲に走る輩のなんと多い事か。政治家になる方はそんな相手に太刀打ちできる資質を持った人でないとやれんわな。魑魅魍魎が跋扈する伏魔殿。シワ寄せはいつも弱いものへと流れて行く。原発事故も恐ろしいけど選良たちの政策や方針も気を付けないと大変な事になりそうで怖い。国会議員の体たらく映像を見るとこんなの与するのは簡単だわな。やめてほしいわ。2016/03/18

James Hayashi

32
講談社ノンフィクション賞受賞作。福島第一原発事故を多くの関係者から聞き取り立体化したもの。直接の事故の様相は3分の1ほど。 管首相、勝俣東電会長などを無能な人間と槍玉にあげている。その他は事故直後に巨額の融資をした都市銀行のおびえ、原発被害者への賠償の免責などの政府の姿勢、東電の考え方、浜岡原発停止要請までの舞台裏、ストレステストの導入、政権崩壊、広告の必要のない電力会社の莫大な宣伝費の意味、官僚や民主党の言動などがまとめられている。東電幹部は事故後も加害者としてではなく被害者意識であったのは腹ただしい。2020/03/24

Our Homeisland

29
タイトルから読んでおくべきだと思って手に取りました。期待以上に良い本でしたので読んで良かったと思います。おすすめです。震災当日から、垂れ流されるように多くの報道が続いて、だんだんと伝わる情報が減りながら今日に至っていますが、漫然とそれらの情報を受け取りながら、中には興味を刺激される話題もあったものの整理して深く考えることは無しに来てしまっていました。この本は、あらためて、何が起こっていたのかを順序だてて整理してくれているという点で非常にためになりました。か厳しい批判もありますが客観的であると思いました。2015/11/06

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