内容説明
俳優の奏真は、繰り返し見る幻影の死体にそっくりな男・ジンに拉致され監禁されてしまった。婚姻を強要されて、新郎となったジンに犯されたが、どうにかして逃げようと新妻の役を演じて隙を窺っていた。だが自分に異常に執着する彼の眼差しに、すべてを暴かれたように感じ始める。演じているのか、それとも愛されたいと自ら望んで奉仕しているのかも分からなくなっていき……。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
那義乱丸
32
てんこ盛りなネタと結構なトンキワ設定で私の脳内処理が追いつかないまま沙野さんの文章力とアノオトコの謎に引き摺られて一気読みナリ。ラスト間際に明かされる過去の真実でベースはシリアスだったのだと理解するものの「で?なんで夫婦にならなくちゃいけなかったの?」と今更な疑問がわいたり。母親絡みで壊れてしまった奏真の心をジンが修復するために必要だったのかと推測してみたけど、あとがき読んで納得w花嫁モノが書きたかったのね、沙野さん♪それにしても、脳内とっ散らかったまま突っ走って読了したので感想がまとまらないヨw2013/02/18
みずほ
25
小説★★★☆☆ 挿絵★★★☆☆ 絵画修復師×俳優。青ひげ公モチーフを使った花嫁もの風味のロクデナシ受人格更生プロジェクト話。憑依型俳優・奏真はドラマ1クールの間だけ共演者の女優に恋をする。女優食い逃げの常習犯・奏真がNYで出会った”夢にでてくる男”そっくりなジンに無理矢理”妻”にされ、砂漠で監禁生活を送ることに。ストックホルム症候群からの愛情が本物の愛情に変わる話。ジンが無口で何考えてるのかよくわからないタイプだが、とりあえず奏真に夢中なのだけは伝わってきた。前半はノリが悪かったが、後半は一気に読めた2013/03/05
de sang-froid
21
BL。俳優・奏真(右・26歳)は十年前から血まみれの男の幻影を見る。付き合っていた女優の自殺未遂の後向かったマンハッタンで、幻の男・ジン(左)に会う。お城に監禁、てシチュエーションは良いけど割とあっさり終わった。何故攻が受を付け狙うのか、ていう原因はわかっても理由ややり方はなんだかすんなり受け入れ難い。絵画を絡めて互いの関係を象徴的に捕らえる、ってのは斬新だったけどBL的に萌えは控えめ。2013/07/03
フキノトウ
20
割とあっさりしていて、沙野さんに期待していた感じではなかったかな。「なんで死ななきゃいけなかったのか」疑問が残りますね。それだけアノ人も、追い詰められてたってことなのかな。2013/09/29
夏野
19
奏真はどこか刹那的で、人の気持ちのわからない不行状な青年。繰り返し見る悪夢に出てくる男とそっくりな男に誘われて、さらわれて、ねじ伏せられて。過去に何が有ったのか、理不尽で謎めいたサスペンスフルな展開で、途中でやめられず一気読み。沙野さん、こういうのお上手だわ~。人格矯正プログラム(笑)ていうのが興味深かった!ジンのマニアっぷりには引いちゃいました~これでは浮気はしますまい。夏狩ってネーミングすてきv 奏真はソーマ(神酒)かな?とか楽しく妄想。2013/02/26




