内容説明
大人への脱皮を辿り自分を回復する小説と詩。
「メチャメチャにダメな人間になってみなよ」。高校に行っていない、ちまきが淡い思いを寄せている、ちょっと世間では有名で、でも飄々としているムガさんに言われた。大人の仲間には入りたい。でも、大人は自分のことを大人として見てくれない。高校なんてダメ教師しかいないし、行く必要はない。社会人ともいえないし、社会人じゃないともいえないわたしは、ニコニコ子供らしく笑って、それですませてる。言いたいことも見つからない。寂しい気持ち。そんなわたしを、「好きだよ」ってムガさんが言うなんて、びっくらこいた。
心のなかはいつもそんなこと考えているのに、なかなかその場では言えなくて、あとで後悔する。そんな経験は、誰しも思春期のときにありませんか?その気持ちを思い出させてくれることは、あらためて大人になるってどういうことなのかを考えさせられます。それは、自分の根っこを回復すること。そんなことを感じさせてくれる短篇小説と詩篇です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
AKI
9
積本崩し。多分ジャケ買いしたのだと。作者さんが何を伝えたいのかがよく分からず、特に心に響く事もなく、残念ながら途中から流し読みになってしまいました。間に挟まれる詩篇の意味も???タイトルのケセランパサランの様にふわふわと生きている登場人物たちの、四話の中では最後の「剣のこと」がまあまあよかった方かなぁ。2019/06/03
深沢商店
6
大道さんの小説は、登場する女性がとても印象的で魅力的。どこか頼りなく、浮ついているようでいて、でもやっぱりたくましいというか、生きてく力が強いというか。前に読んだものとだいぶ文章の雰囲気が違うな、と最初は感じたけれど、やっぱり大道さんこの感じだなあ、と思った次第。2015/03/12
syachi
1
微妙なままならない感じに悩みつつもちょっと前に進んでいく登場人物達をみると、自分は何したかったのかなとか、色々と振り返ってみたくなりました。2013/02/24
tmng
0
家族に恋人との淡くゆらゆらした関係…いま僕が読むべき本であったなと思った。詩篇も心にスッと入ってくるものがあり、特に「お兄ちゃんがほしい」と「はじまりの川 終わりの川」がお気に入り。2015/01/23
はねひつじ
0
煮え切らない、でも生活のなかで確かに変化していく主人公の感情や他者との繋がりを見て、共感して読める作品でした。盛大な山場とか、きっちりしたラストがあるわけではなくて、それがむしろ日常っぽくて良かったと思います。2013/06/10
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