内容説明
世界三大肖像画家、写楽。彼は江戸時代を生きた。たった10ヵ月だけ。その前も、その後も、彼が何者だったのか、誰も知らない。歴史すら、覚えていない。残ったのは、謎、謎、謎──。発見された肉筆画。埋もれていた日記。そして、浮かび上がる「真犯人」。元大学講師が突き止めた写楽の正体とは……。構想20年、美術史上最大の「迷宮事件」を解決へと導く、究極のミステリー小説。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
167
上巻を読み終わりました。どうも写楽を研究している以外の家族のやり取りがちょっと邪魔な気がします。下巻を読み終わらなければわかりませんが、このような事件を持ってきて家族を破滅させていくやり方しかなかったのか少し疑問に思えました。2016/06/13
Tetchy
95
島田荘司が今まで数多の研究家や作家がテーマに取り上げた写楽の正体の謎に挑んだ意欲作。構想20年の悲願が結実したのが本書。現代編と江戸編が交互に語られるが、とにかく本編に行くまでが長い!回り道をしながらモデル美人風の東大工学教授と人生のどん底まで落ち込んだ在野の浮世絵研究家が問答を繰り返し、写楽の謎に迫る。写楽の謎の本質に迫るまでの枝葉が長く、小刻みに新たな見解が展開される。世に流布する別人説などを悉く論破して否定していく。それはさながら論理の堂々巡りといったゴールの見えない迷宮に迷い込んだかのようだ。2013/02/16
ゆかーん
68
「浮世絵」はその昔、歌舞伎役者のポスターや美人画など、江戸の人々に親しまれていました。最近では「春画」が流行っているようですが、この春画も浮世絵を流行らせるきっかけの一つだったようです。ここに登場する東洲斎写楽は、有名な浮世絵師の一人。しかし、その正体は謎に包まれています。彼は何者のなのか、別人説、斉藤十郎兵衛説など、様々な憶測が飛び交いますが確信が持てません。更に、当時の画法からは考えつかないような躍動感溢れる描写が、彼の正体の謎を深まらせます。ようやく平賀源内説が有力かと盛り上がってきた所で下巻へ…。2015/10/14
とも
60
冒頭全く予想してなかった流れの上にかなりヘビーだったのでなかなか気持ちがついていかなかったけど考証がはじまると興味深く読みました。とはいえ現状と当時の背景を理解するのに精一杯でしたが…。写楽がこれ程異端な存在だとは知りませんでした。感想は下巻読めてから。2016/02/28
あつし@
54
島田荘司作品は初読み。冒頭の事件からぐいぐい引き込まれ一気に読まされた。冒頭の回転ドア事故は不自然だが、何らかの伏線になっているのか?28、29章あたりの記述で写楽の正体については、ぼんやりと推察できるが...。登場する絵画作品を確認しながら楽しんで読んでいる。これがミステリー仕立てで一層楽しい。2016/03/07
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