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内容説明
「勁さ」と「優しさ」を持つ者が、真のリーダーである──。なぜ日本ではリーダー不在がつづくのか? 本当に人材はいないのか? 長年にわたって数多くの経営者たちの姿を見つめてきた経済小説・企業小説の第一人者。その眼が捉えた本物のリーダーの姿とは。“財界鞍馬天狗”の異名をとった中山素平をはじめとして、昭和時代を担った男たちの素顔と実像を伝えながら、漂流する現代日本の病巣を撃つ入魂の全6章。
目次
第1章 財界鞍馬天狗の素顔―中山素平(日本興業銀行・特別顧問)
第2章 長靴に作業着の慈顔―森和夫(東洋水産・創業者)
第3章 博士号経営者の温顔―八谷泰造(日本触媒・創業者)
第4章 さまざまな出会い
第5章 「悪」を描くとき
終章 リーダーの条件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
s-kozy
19
これまで小説のモデルにしてきた経営者たちを振り返ったもの。どこに魅力があるのか、また欠点はどこなのかにも触れられていて興味深い部分はある。しかし、著者の主観、主張が目立ち過ぎる部分もあり、「これなら小説の方を読んだ方がよかったかな?」と後悔したことも事実。また、かつて知事選に出馬したこともある経営者を評価していることも驚きだった。この人は自己宣伝がうまいだけじゃないの?「そういう面も経営者には必要」と言われたら返す言葉はありませんが……2013/08/23
calaf
14
「勁さ(つよさ)」と「優しさ」を持つ者が重要らしい...でも結局、優秀な人物を引き寄せるカリスマ性がリーダーとして重要という事かな?それにしても、中山泰平、森和夫、八谷泰造...名前さえ聞いた事もなかった人々だ... (大汗)2013/03/04
Yunemo
6
作者ならではの選択。皆さんの描かれた作品には眼を通していたものの、奥が深かったのだなあ、と、改めて感じ、再読への欲求が強まりました。それにしても、人を見るのは、見る側の個々人の力であり、我々一般的な者が同じように感じられるかというと、それは疑問。全方位から一人物を見るのは不可能。どうしても自分の持つ価値観でしか、見られない、語れない、というのが本音。すべての人々に共通に思われることというのは、どこかに無理がある、そう感じしまうのも事実。断片であってもいい、それでも共感できるのが、私の見方。これでいいです。2013/02/15
Masashi
5
経済小説家の大御所、高杉良氏がこれまでの作品を書くにあたって、実際にあった経営者達について振り返る内容です。中山素平氏(日本興業銀行特別顧問)、盛和夫氏(東洋水産創設者)、八谷泰造(日本触媒創設者)など、経営者としての人格、手腕、あるいは1企業の視点ではなく、天下国家に対して1個人として何が出来る・出来たのか、実際の書かれた作品も交えて高杉氏が語っており、非常に面白いです。自分が物心ついた時には既に第1線を退いた方々ですが、こうやってその人たちの歩んだ道を知る事は経験の乏しい自分には為になります。2013/01/29
osakaspy
3
間違いなく晩年を汚す著作である。これまでの著作全般の宣伝本か。挙句の果てには裁判沙汰になった件の自己正当化、本書を世に出すことへの責任転嫁等、読むに値しない内容。経済小説作家ならではの独自の人物評、リーダー論を期待したが、該当箇所は全くない。世の新書ブームに乗じた悪書であり、知名度及び過去の実績のみでやっつけ仕事で書き上げて、売れれば御の字といった出版業界の姿勢があからさまな一冊と言える。私の中では久しぶりの「読後感最悪」な本2013/07/30