内容説明
関西で発見された劇物入りの目薬の名には「α」の文字が。同じ頃、加部谷恵美が発見した変死体が握り締めていたのもやはり目薬「α」! 探偵・赤柳初朗は調査を始めるが、事件の背後にはまたも謎のプロジェクトが? ギリシャ文字「α」は「φ」から連なる展開を意味しているのか? Gシリーズ第7作!(講談社文庫)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
140
Gシリーズもこれを含めて後4冊になっています。今まであまり筋らしい筋がなかったのですが、若干登場人物も増えて少し起伏が出てきたように思えます。全10冊を読み終わらないと作者の意図がどこにあるかわからないのでしょうが、探偵や四季のの影がちらついてどのようになるのかだけが楽しみです。2016/08/24
カメ吉
86
もうシリーズ完結と勘違いしてた『Gシリーズ』。まだ続きがありました。今回は目薬に劇薬が混入される事件から始まり殺人事件も発生する。いつものC大のメンバー加部谷、海月、雨宮たちと探偵の赤柳が謎に迫ります。ミステリーですが展開は明るい雰囲気で加部谷と海月の恋バナまであって楽しめた。結末は犯人は予想通りでしたがそれ以上などんでん返しなトリックもあり最後にも意外な展開もあり面白かった。西乃園さんはS&Mの頃から比べると随分と大人の女性になられた感じでした。2020/04/18
おたま
68
Gシリーズ七作目。今回は目薬に劇物が混入するという、連続目薬劇物事件(?)。劇物が混入していたのは、ある製薬会社の目薬「アイセーブα」、出ました「α」です。これまでのギリシャ文字事件と関連があるんだか、どうか。単発の事件としては、連続事件なのかどうか、解決されたのかどうか、どうもよく分からない。しかし、真賀田四季や島田文子の名も出てくるし、背後で何かの組織が関与していることも伺われる。大きく物語は進行しているようなのだ。今回は赤柳の活躍が目立つが、赤柳の正体もイマイチはっきりしない。2023/07/19
aoringo
61
身近に起きるちょっとした出来事が誰かに操作されているのだとしたらとても怖い。四季さんはとうとう寿命も超越してしまうのですか・・壮大な話になってきました。頑張ってついていかねば!2018/05/26
rio
45
各地で発見される劇物入り目薬と、ある1件の殺人事件。『α』と書かれた目薬が共通するGシリーズ第7弾。事件そのものより、エピローグ最後の一文が衝撃でした。本作は、シリーズ全体を通して変化を遂げようとしている1冊だと思います。一連の事件についても、いまだ全体像は見えませんが、確実に何かが動いている気配があります。登場人物達が今後どう変わっていくのか、ますます目が離せません。2013/01/30