内容説明
地球は監視されている――月の裏側に基地を設け、地球で核兵器が使用されてから60年以上も監視を続けてきた知的生命体・スターファインダー。彼らは“最終シークエンス”の発動を決定しようとしていたが、地球を低高度で視察していた最高権限者ペイルブルーが地上に不時着、京都の山中に取り残されてしまう。その第一発見者となった小学生3人組は、ペイルブルーを自宅に連れ帰り、UFOネタなどを取り上げるバラエティー番組を制作するディレクター・大迫に連絡。大迫は美人UFO研究家の千里と共にかけつけるが、直後に、UFOカルト集団・新興宗教団体DSIにペイルブルーを強奪される。ペイルブルーを奪還して宇宙に返すため、DSI本部に潜入しようとした大迫たちだったが……。サスペンス要素あふれるエンタテイメント作品で、UFOネタやトンデモネタも満載。クライマックスでは“銀河の歴史”も解き明かされる壮大なスケールのSF長編小説。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
まつじん
39
山本弘さんのUFOへの愛がいっぱいに詰まった一冊です。しかしUFOを信じている大半の人や研究家たちをこき下ろす筆に力がこもりすぎている気がするのはワタクシだけでしょうか?小学生の男子達を少年探偵団に使っているのですが、リアル過ぎて話のテンポがもっさりしているように感じました。過ぎたるは・・・でしょうかねぇ?2013/02/02
Bugsy Malone
38
ヤラセUFO番組ディレクターとそのスタッフ、女性UFO研究家、宇宙飛行士を夢見る小学生とその友達、そしてインチキ教団教祖たちの異星人とのファーストコンタクトを巡る物語。映画「ET」の様なジュブナイル的な展開の中、実際の様々なUFO事件に対する検証なども盛り込まれている。ただそれだけでは終わらないのが山本弘さん。独特の異星人観、壮大な宇宙史に痺れさせられました。2015/07/01
イーダ
25
山本弘らしく、少々ウンチクが多いところもあるが、話そのものは非常に面白かったです。宇宙人、新興宗教、冒険活劇。色々なものがてんこ盛りになっています。 作中、「女の子を食べる」という表現が出てきますが、その意味になるほどと思わされました。2014/11/23
むつぞー
21
面白かった~。もっとトンデモな話になるかと思ったら、結構ストレートに異星人との出会いと奪還劇です。 UFOに関するいろいろなネタ&設定の細かさがあって、それだけでも面白く読めるのではないでしょうか。 UFO=救世主と見る意識がある点についても、すごく思い当たる部分もあるので、異星人とのコンタクト、異文化というものについてのアレコレは、なかなか考えさせられるものになっていたと思います。 この後がどうなるか、後日談的な所も少しでよいのであると嬉しかったのだけど…それは、各自が考えることかもしれませんね。2013/01/18
kitten
18
図書館のおススメ本。といっても、一度は読んでるはずだから、再読になる。異星人とのファーストコンタクト、というテーマなんだけど、本当に実現したらすごく感動するんだろうなぁ。千里が号泣するのもわかるわ。UFOマニアの夢だと思う。でも、全体としてなぜか下ネタがあったり、変にマニアックな話に脱線したりして、ちょっと読みにくかった。まだ、スマホが普及する前の話なんだなぁ。2022/08/03