内容説明
黒王妃こと、フランス王アンリ二世の正室、カトリーヌ・ドゥ・メディシスの波乱の生涯――。国王崩御の際は白い喪服をつけるのがしきたりだったこの国で、生涯黒衣をまといつづけた異端の王妃を、一人称の独白を交えつつ大胆に描く。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
初美マリン
85
宗教が国を左右する驚き、あるいは宗教が権力を利用するのか黒王妃は、やはり強い人だ2018/12/17
Mumiu
61
フランスにフランス料理とズロースを持ち込んだ姫。宗教改革の嵐の真っ只中で統治者となった王母。「おみせやさん」はあんまりだけど、確かに貴族のお姫さまでもないところがすごい。絶世の美女・・・というわけでもない王妃にスポットライトをあてて、寵姫に嫉妬しながらも夫王亡き後したたかに王室の主として君臨した王妃を時にはコミカルな調子で描いている。高校生の頃に出会っていたら、もう少し西洋史に興味を持って授業を受けたんじゃないかなあ(溜め息)。2014/10/19
みつ
40
先に読んだデュマの『王妃マルゴ』で圧倒的な存在感を放っていたマルゴの母カトリーヌ・ドゥ・メディシスを中心に据えた物語。冒頭は、これも読んだばかりのツヴァイクの『メリー・スチュアート』に登場する女王がフランス王妃を兼ねていたフランソワ二世の時代。カトリーヌの独白が何度も挟まれ、まずメリーに対する悪罵から始まった後時代は遡り、夫アンリ二世の死で終わる。マルゴの登場は325ページからナヴァール公アンリとの結婚場面までと短いが、放埒ぶりが強烈な印象を残す。最後は「聖バルテルミーの大虐殺」。先に読んだ物語が繋がる。2024/09/07
marumo
30
「チェーザレ」「王妃マルゴ」の後に。きっちり時代背景・人間関係が頭に入ってるからマンガって凄いわ。マルゴ・ママ=カトリーヌ・ドゥ・メディシス。権力欲もなく、平民出の地味な王妃と軽んじられ続け、年上の夫の寵姫ディアーヌに虚仮にされてばかり。で、尻尾を巻いて泣き濡れてるかというと、地味なりにイタリア女の意地をみせてくれるから天晴れ。細かい章立ての合間あいまは黒王妃の毒吐きタイム、これが滅法面白いんですね〜♡ 妻であることマンマであることが一番の女が、血塗れのフランスで辣腕を振うさまに夢中になりました。2016/10/01
春ドーナツ
22
ストレイチー氏の評伝「エリザベス一世」の蠢く男女の心理にあてられて、「黒王妃」ことカトリーヌ・ドゥ・メディシスを主人公にした小説で、またドロドロに飛び込んでみたくなりました。フランスの場合、女性が王様になることはできません。ましてや資産家の娘とは言え、平民であり半島出身の彼女なのでした。けれども風雲急を告げる16世紀から王家を守る為に黒王妃は立ち上がります。あくまでも控え目に慎重に。目立つことは命取りになるかも知れないからです。そして彼女はモノローグの中でだけ自由奔放に振る舞えるのでした。ふむ。凄かった。2018/08/25




