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内容説明
電子メール、フェイスブック、ツイッター、スマートフォン…コミュニケーション革命の裏側で、個人情報のダダ洩れが始まっている。
覗かれ、お金が引き出されるだけではすまない。
会社や政府の情報が盗まれ、巨額な訴訟騒動や社会問題にまで発展している。
ある国の原子力施設が運転の停止に追い込まれたことも。
さらに怖いことは、いまもハッキングは起きていて、いつ大きな事件に発展するか分からないことだ。
私たちのパソコンがいつの間にか、こうした犯罪の「手先」に使われているとしたら…この本は、そうしたハッカーの巧妙な手法をゼロから解説する。
目次
第1章 ソーシャルエンジニアリング攻撃―ハッキングは身近で泥臭いところから
第2章 パスワード攻撃―パスワードが破られることは前提。単に時間稼ぎの手段でしかない
第3章 誘導攻撃―いつも見ているはずのホームページだったのに…。クラッカは危険なサイトへ誘導する
第4章 盗聴攻撃―電子メールは手紙とは大違い。だれでもどこでも読める可能性がある
第5章 ボット攻撃―優秀なクラッカは1000万台の支配下PCを持っている。いつの間にか自分のパソコンが犯罪の片棒を…
第6章 次世代攻撃―何気なく置いたスマホが盗聴器になる。情報社会のリスク
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
リキヨシオ
21
一番怖いのは、情報を取られた!と気づかないという点。気づかない間に情報が漏れているのも納得。あと情報管理に関する、暗証番号というのはとても脆弱な管理方法だと感じました。4ケタの数字を当てはめる…消費者から見れば手間がかからず都合がいいけれど、システム制作者側からは経費の掛からない必要最低限の管理方法だということ…その分割り出されるリスクも高い…2015/01/20
チャー
18
少し前に発行された本ではあるが、コンピュータのセキュリティについての内容は今でも参考になる部分が多い。ウイルスやクラッカーによる攻撃というと、いかにも高度なプログラムが勝手に機械に入り込んで悪さをするという漠然とした印象があるが、専門的な攻撃方法以外にも人のちょっとした注意不足や慢心を突く手法が意外と多いことを再認識。パスワードは解かれるまでの時間稼ぎであり、面倒にすることで解読を諦めさせる手段という視点は印象的。個々のちょっとした注意意識で被害を回避、抑制することができるという視点は重要と感じた。2023/07/22
Arowana
9
説明がわかりやすく、ほとんどの手口とその防止策について網羅されていて親切な本でした。ただし、だからといって技術的にも倫理的にも予防策には限界があるのは疾病や金融政策などと同じで、確実な安全は担保できないとのこと。結局はイノベーションや利便性のジレンマと終わらないイタチごっこ…。それでも、まあ、読んでよかったと思います。2013/11/19
akira
8
近ごろのサイバー犯罪をニュースで見ていて、自分の知らない単語が増えてき出したので、勉強のために購入。 一昔前のUSBメモリは注意しろとかそういったものではなく、今日のハイテクな技術による犯罪の手口が解説されている。 (特にモニターの発する電磁波だけでそのPCが何を映し、どんな操作をしているかまで分かってしまうのには驚かされた。) 各人が小型コンピュータとも言えるスマホを持ち、それぞれが危機意識を持つ必要がある現代、できることから気をつけたい。2012/12/16
かしまさ
7
「ハッカー(クラッカー)はこうやってあなたを狙う!」という手口がいろいろ紹介されている本。イメージ的にパソコンを緻密に操ってすごいことしてそうなのが(実際そういうのもあるけど)、めっちゃアナログな手口も多くて意外。ちょっとした対策をするだけたいていのものは防げるので油断禁物ですね。2021/09/14