内容説明
2012年、『Junk』で吉川英治文学新人賞候補となった三羽省吾の感動連作短編集。ヒーローになんてなれるわけもなく、華やかなハッピーエンドが待っている気がしない自分の人生。教室の端っこで、社会の片隅で、不器用に生きる、どこにでもいる「わたしたち」に贈る物語。どんなに地味でもどれだけ辛いことがあっても……誰もが、自分の人生では、たった一人の主人公。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
papako
61
三羽さん、既刊ラストの一冊。少しずつ繋がっている連作短編集。面白かったけど、三羽さん、ちょっとおとなしくなっちゃった?『太陽がイッパイいっぱい』とか『タチコギ』に比べると男の子たちのはじけっぷりが物足りない。でも、すごくじんわりくる。男の子の友情とか、青春とか、汗とか、いろんなものが混じり合った一冊でした。お気に入りは『鉄の手』また、こっち系で新作お願いします!2017/06/14
まつじん
22
何かになりたい何かをしたい、けどそれがよくわからなくてモンモンとしている人・・・のお話かな。あきらめずに頑張り続けられる人って偉いよね。2013/01/05
み
21
面白かったぁ♪登場する方が、薄く繋がる短編集。どの作品も男子って…と感じさせながらも羨ましいような読後感。この作家さんらしいイイ空気です(^o^)2015/05/04
MOKIZAN
11
各人の弾けそうな気の熱さと、いい意味での血の気を感じられる短編集だった。「浅井宣言」では、己の劣等感を人前で暴露し合い、時にボコボコにけなし、時に同調をする高校生、傍らには成り行きを傍観しながらも、戯言が歪む直前で厳しいツッコミを入れる大人が居た。最終作では伸び悩みから、その先の道を自ら踏み外そうする高校生、傍らには威圧は無くとも、その器と志のちっぽけさや、思い込みの軽さを揶揄して、熱病を白けさせてくれる大人が居た。うらやましい環境だ。2016/02/23
ひねもすのたり
9
三羽省吾さん二作目です。まずはタイトルと装画がサイコーにイイです。そんな本書は中途半端でカッコ悪い不器用な男たちを主人公にした男臭い短篇集です。 私はどちらかというと女性作家の作品を読む機会が多いのですが、やはりこの類は男性作家の専売特許だということを改めて感じました。どの作品も好きですが、特に印象に残ったのは『鉄の手』 ガテン系のバイトを転々とする主人公とそこで働く「鉄の手」を持つ老人の話ですが、この爺さんが男の魂をくすぐります。 高倉健(のような男)は案外身近にいるのかもしれません。2014/10/24
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