内容説明
フランセスカは母亡きあと、祖父の屋敷に引きとられ、独身の伯母ともども3人で暮らしていた。伯母は未婚で出産したフランセスカの母をことあるごとになじり、フランセスカを忌み嫌って折檻しつづけた。黙ってその苦しみに耐え、幸せになることなどあきらめていたが、ある日、彼女はマーカスと名乗る青年と出会い、恋に落ちる。甘い口づけ、熱い抱擁――初めて知る、生きる喜び。しかし残酷にも、彼とその仲間たちに笑い物にされていたと知り、フランセスカの一途な思いは粉々に砕かれた。9年後、マーカスと再会したときも苦い思いは残っていて……。■皮肉な運命のめぐりあわせで再会したフランセスカとマーカス。そんなとき伯母が亡くなり、彼女が路頭に迷うと知ったマーカスはある申し出をします。誤解から生まれる愛と感動の物語です。
感想・レビュー
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Michelle
14
伯母に冷遇されて育ったヒロインは、ヒーローと一目惚れで恋に落ちるも、すぐに別れを告げられ9年が過ぎた。ずっと孤独で貧乏だったヒロインが、田舎道でヒーローの乗る馬車に轢かれかけたことで再会。ヒロインはかなり不幸でみじめ。深い同情の気持ちが湧いた。伯母が亡くなったことから、実はヒロインの不遇な身の上は伯母が故意的に作り上げたもので、祖父からの相続財産も莫大な額であることがわかる。ここからヒロイン25歳の社交界デビューがスタート。不幸なヒロインの、運が開けていく感じがスカッとする。 2023/04/13