内容説明
幼いころ父が破産、自殺し、孤児となったダイナは、裕福な未亡人ベラに引き取られ、何不自由なく育てられた。美しく成長した今、上流社会にふさわしい結婚をしようとしている。相手は上院議員の息子で、ルックスも家柄も申し分ない。だがダイナが結婚を承諾したのは、養母の恩に報いるため。彼女はまだ、燃えるような激しい恋を知らなかった。そんなある日、ダイナはイタリア人ホテル経営者のラフと出会う。年上で傲慢な彼は、自信たっぷりにダイナをデートに誘い、すっぽかされると今度は彼女の屋敷に忍び込んでくる強引さだ。婚約者にはない熱い何かをラフに感じ、ダイナの心は揺れ始める。■ふたたび大きな注目を集めている往年の人気作家V・ウィンズピア。80年代の初期の作品には、いまも色褪せぬ珠玉のロマンスが数多くあり、HQセレクトからのリバイバル刊行は大好評を頂いています。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
糸車
1
えーとね、子供を引き取って育てるって大変なことだとは思う。でも、その子の父親を誹謗し、あんなふうになってはいけませんと言い続けるのはいけない。絶対に。あなたの幸せは誰にも認められる相手との結婚ですよ、と無理強いするのはもっといけない。ヒロインは恩義を感じ、好きでもない相手と婚約した後運命の人・ヒーローと出会ってしまった。育ての親ベルがどうにも不愉快な人。それを思うと、ヒーローがそれほど強引でもなく、真面目にヒロインを口説いてるのは好感が持てた。祖父の悪い評判をはねのけ、自力で這い上がった彼はエライ。2013/07/27
