角川SSC新書<br> 大名の家計簿 - “崖っぷち”お殿様、逆転の財政改革

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角川SSC新書
大名の家計簿 - “崖っぷち”お殿様、逆転の財政改革

  • 著者名:山下昌也
  • 価格 ¥628(本体¥571)
  • 特価 ¥313(本体¥285)
  • KADOKAWA(2014/11発売)
  • ポイント 2pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784047315853

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内容説明

戦国時代が終わりを告げ、江戸時代に入ると徳川幕府の大名統制もあり、全国の大名は「慢性的な財政難」「藩政の乱れ」という新たな難敵を相手に悪戦苦闘していた。元来、大名家の経済政策の柱は、きわめて単純で粗っぽい方法が採られた。「年貢増税」と「借金踏み倒し」である。しかし、「貨幣経済」が進み、商人が力をつけてくる江戸中期以降になると、大名家の力と権威の“無理強い”だけでは財政の立て直しはできなくなった。財政再建・藩政改革に失敗すれば、たちまち改易、取り潰しなど幕府からの厳しい処置も待っている……。高松藩、長州藩、大野藩、姫路藩、備中松山藩、庄内藩、府内藩、相馬藩、会津藩、高田藩。水戸徳川家の分家から外様の大大名まで、各藩はいかにして危機を乗り越えたのか?藩自ら商社を運営し商いで再建した藩から農民出身の学者や豪農・大商人を改革のキーマンとして登用して再建した藩まで、10藩の財政再建への取り組みを紹介。赤字を黒字に変えた藩主たちの覚悟と知恵は、リーダー論として現代に生きる事例も多い。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

maito/まいと

16
幕末の動乱前に、各藩で起きていた財政破綻。解決策なくあえぐ諸藩の中で、(文字通り)捨て身の財政改革を成し遂げた各藩を紹介する一冊。(きちんと記録があるらしく)収入と支出額、赤字幅や経費などなど、現代に残る非常に明確な数字や経緯の記録が基になっており、イメージ論ではない、経営改善のお手本を見せつけられる気分になった。まさに著者の緻密な史料分析あってこその内容でり、学問的価値も非常に高いと思う。全体通していえることは、江戸藩邸の支出が、藩全体の足かせになることが多い点。現代でも通じる状況である(涙)2012/10/21

onasu

11
お殿様といっても、藩の財政は借金塗れ、農民は逃散して荒れ地ばかり、てなことでは、明日をも知れません。江戸期も、元禄を過ぎる頃から、借金苦に喘ぐ藩が出てきました。  参勤交替やお手伝い普請、貨幣経済の発達や冷害、干ばつ。出費が嵩み、収入が減ることは数あれど、その逆は稀。昔も今も、経済観念なくしては、深刻な財政難に陥ることに変わりありません。その意味では、本邦を筆頭にした財政赤字累々たる国々には進歩がない、とも。  ここでは、腹を据えたお殿様が改革者を登用、命令一下。財政難は、民主主義では改善できないのか?2013/01/11

SS

1
経営についての基本的なパラメーターがある。米本位から貨幣へ、兌換から不換へ。倹約と新規事業。人材登用。。2013/01/02

ぐちーず

1
社会が貨幣経済に移行しているのに幕府をはじめとする武士の世は「米」が中心の経済、当然各藩の財政は悪化赤字になっていくわけだが、その中でも10の藩に焦点をあてどのような改革を行ったか語られている。自分としては高松藩、大野藩、備中松山藩を興味深く読んだ。2012/12/06

パスカル

0
士農工商という身分制度からすれば、金儲けに邁進する商人は武士からすれば卑しい存在でしかないが、現実にゃ彼らから借金をしなければ領地経営がままならない現実。金がなきゃどうにもならんってのは今と同じだなーと。 2016/10/20

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