内容説明
認知症もガンも、いい〈香り〉で治療する
時代がやってきた!
視覚、味覚、聴覚などと並び、非常に身近な感覚でありながら、科学的にまだ謎が多く残る分野――それが「嗅覚」である。重度の認知症患者の症状を改善したり、がんの終末期の疼痛を和らげる〈香り〉。これまでの西洋医学では太刀打ちできなかった病状の治療方法として、いま注目されているメディカルアロマセラピーを、嗅覚のメカニズムや最先端の臨床例からわかりやすく解き明かす。
■目次
第一章 嗅覚のメカニズム~ヒトはどのようにして<香り>を感じるのか
第二章 <香り>が人体におよぼす作用~アロマセラピーのサイエンス
第三章 治りにくい・予防しにくい疾患に効く<香り>~メディカルアロマセラピーの最新研究
第四章 <香り>の効能を楽しむ~精油の使い方
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
エンリケ
31
アロマテラピーに興味が有って手に取った。日本では民間療法として医学的行為とは見なされないアロマテラピー。でもヨーロッパではだいぶ扱いが違うようだ。似たような本は今まで読んで来たが、医学博士が著した本は初めて。最近は実際に精油が脳に作用するメカニズムが徐々に明らかになって来たとか。将来は補助医療として確立して欲しい。万能では無いが体にいい。何より癒される。精油が高価なのが悩みの種だが、生活にもっと取り入れて行きたい。それが予防医療に成ったら老後のQOLも充実するかな。2016/02/14
ふ~@豆板醤
29
勉強前にグレープフルーツオイルの香りを嗅ぐようにしていた時期があったり香水集めが好きなので興味がある分野の本。嗅覚は他の知覚よりもダイレクトに脳へ届くので、精油を使ったメディカルアロマテラピーは効果が出やすいとのこと。ストレスホルモンであるコルチゾールが減ったり、いい香りを嗅ぐだけではっきりと効能が得られるそう。香水の話も読みたかったけど、「合成香料は精油と芳香物質の構造が違うのでセラピーでは使えない」とあってちょっと残念。。2016/12/16
Ray
22
【kindle U】先端医療という面から書かれており、興味深かった。もともと香りに興味があったから、高校時代にこういった本に出会っていたら進路も変わったかもなと思いました。◎嗅覚だけでなく、視覚、聴覚、触覚、味覚の「人間の五感」と呼ばれる感覚刺激は、すべて神経インパルスに変換されて脳に伝達されます。しかし、その伝達のプロセスがもっとも短いのが嗅覚なのです。 2016/10/06
S 2
19
香りの科学を比較的わかりやすく教えてくれる本です。フランスやベルギーのあたりではアロマが医療に取り入れられているそうな。残念ながら日本ではアロマは雑貨扱いですが、今後の研究しだいでは医療になっていくかもしれない?直接的な治療というよりも、漢方的な扱いになりそうだ。2020/01/25
Q
16
リミテッドにて ●嗅覚、視覚等の5感は全て神経インパルスに変換され脳に伝達。そのなかで嗅覚が1番早い ●においは脳のあちこちに格納されてて、刺激によって引き出される。記憶を思い出す回数で神経回路が強固に ●グレープフルーツの精油は脂肪を燃焼させ、体温上昇が起こる ▷流し読み。過去のにおいで記憶が蘇るのは、過去を楽しむもの。自分が経験したことは忘れるのはもったいないと思うので、何かをきっかけに思い出したいな2020/03/08