内容説明
今ほど、人生の成熟が問われている時代はなかった――。震災・原発事故後の日本に蔓延する「正義」と「安全」への妄信を断ち切らねばならない。しかし、無力なる我々にできることは残っているのか? フクシマに暮らす僧侶兼作家がほとばしる思いで「祈り」を説き、「目に見えないもの」の価値を訴えた、警醒と智慧の書。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
スノーシェルター
19
この住職の本が好きなので、仏教に関する内容かと思って借りたのだけれど、三春に住む住職の地震、原発、放射能についての内容だった。「ぐずつき」にはとても共感する。地震発生から3ヶ月の日常をまとめた日記も、日々の葬儀をこなしながら、住職なりに放射能との向き合いかたや、正直な気持ちを綴っていて、自分も考えながらじっくりと読んだ。オススメ。2014/12/09
のし
12
無力をどう受け止める…そして、無力ながらに何ができるか?福島と自分。よく調べ、よく考えてある。とても深い本でした。2014/09/23
rimi_o
3
読了。震災の時にはただ一人の人間としてだけでなく、社会的な職業上の立場から自分に何ができるのか、震災時に、そしてこれからも存在意義はあるのだろうかと自問自答することがあった。そんな問いが宗教界にもあったとしたら、答えを得るのは難しいように思う。祈るほど無力さを感じずにはいられなかっただろうし、祈らずにはいられなかったと思う。そして多くの人が犠牲になった震災は祈りが必要だった。時間が経つにつれ、祈る行為は減っていくのかもしれないけれど、本来は心や風習の拠り所として復興の最前線にあるべきものなんだと思う。2014/08/02
Tadashi Kuroda
2
放射能と暮らすというスタンスに共感。現実問題として、低放射線の中で暮らしていかなくてはいけないのは事故をなかったことにできない以上仕方のないこと。そこで現実に生活する上でどのような工夫があるのか、危険をあおるだけでなく、冷静にそのような知恵が専門家から聞きたいという思いは、本を読んでいてよく伝わってきた。ただ、いろんな雑誌への投稿や講演の内容が混ざっていて、わかりやすさという意味でいまいちかも。本の後半60ページほどに震災日記が付いているのもちょっと手抜きな感じ。2012/08/28
彩美心
1
福島のこと今更ながら気になって手に取った。三春の滝桜を見に行ったばかりだが、なんと美しい土地だろうと感動。放射能で汚染するなんてもったいない。また行きたいと思う。2018/04/22
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