内容説明
学園祭のテーマに〈戦国学園祭〉が決まり、鈴原泉水子、相楽深行たち生徒会執行部は、夏休みに宗田真響の地元、長野県戸隠で合宿をすることになる。初めての経験に胸はずませる泉水子だったが、真響の生徒会への思惑がさまざまな悶着を引き起こす。そこへ、真響の弟、真夏の愛馬が危篤だという報せが届く。三つ子の一人である真澄によって真夏は次元の向こうに取りこまれ、大きな災厄が……! 最高傑作、RDGシリーズ第3巻!!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
いおむ
135
今回の舞台の戸隠には二回行ったことあり。九頭龍社まで登ってきましたが、山歩きに慣れた泉水子とは違い嫁さんを励ましながら自分も苦労しました(^^;)蕎麦も美味しい。3巻を読んでまた行きたくなりました。ぎこちなくも前向きに変わって(成長して)行こうとする泉水子が健気。深行は自分もシンコウと音読みするようになってしまった(笑)2014/08/16
夜の女王
94
☆☆☆☆ 夏休みに戸隠で合宿をすることになった生徒会メンバー。古い歴史のある戸隠で泉水子たちは否応なく事件に巻き込まれていく。箱入りだった泉水子の世界がどんどん広がって成長していく様子がとてもいい。今回の深行はあんまり良いところがなくて、またそこが少年らしくて可愛い。普通の少年少女の成長物語として読んでも非常に良く出来てると思う。それに対して真響の好感度は急降下。が、三つ子の危機でより強い友情で結ばれる4人。まさかの真澄の正体でした。泉水子が少し外交的に、深行が少し素直になってきて、今後が気になる二人です2013/06/23
いりあ
94
荻原規子の"RDG"シリーズの第3巻。泉水子が執行部合宿で戸隠に行った時のお話。泉水子の活動範囲が広がっていきます。前巻まででだいぶ前向きになったと思ったのですが、本巻では再び深雪や真響、真夏、真澄達との関係に右往左往しています。これも裏を返せば、泉水子が色々な事を自分の目や耳で確かめ始めているからこそなのでしょう。ただ、悪い方向へ考えてしまうマイナス思考だけは簡単に治りそうにないですね。結局姫神が何か分からないままですが、ラストの真夏を助けに行くあたりのシーンは面白かった。アニメで映像化されるかな?2013/01/08
財布にジャック
90
夏休みのお話だから、この時期に読めたのはラッキーでした。舞台は長野県の戸隠というのがミソです。泉水子が普通の女の子でいたいと思う複雑な気持ちなのはわかりますが、そもそもこのお話に出てくる登場人物で普通の人っていない気がします。彼女をとりまく家族や学校関係者や友達も普通じゃないので、むしろ普通じゃないほうが普通なんじゃなかろうかと思います。特殊な能力を駆使して、もっともっと冒険して欲しいです。2013/08/13
sk4
85
設定より先にストーリーが走るこの物語の独特のスタイルがとても気持ちが良い。なにしろ三巻まで読んでやっと方向がわかってきた。 今回は深行(みゆき♂)のドS熱弁が無くて肩透かし。でもその代わり和宮&高柳への嫉妬が飛び出して満悦です。 泉水子の力が「利用される」という言い方、日本における天皇家の、神でも何でもないのに為政者に利用され続けてきた過酷な運命にも通じるなあと思いつつ、泉水子と深行の相互の成長があって初めて泉水子(姫神)は守護されるのだという物語のメッセージに、天皇家の運命を偲ぶ。( ̄-  ̄ ) ンー2013/10/17




