侵略か、解放か!? 世界は「太平洋戦争」とどう向き合ったか

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侵略か、解放か!? 世界は「太平洋戦争」とどう向き合ったか

  • 著者名:山崎雅弘
  • 価格 ¥1,361(本体¥1,238)
  • 学研(2012/10発売)
  • ポイント 12pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784054054172

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内容説明

五大国からインド、タイ、モンゴル、蘭印まで、多くの国が関係した太平洋戦争。各国はそれぞれ異なる事情の下、この戦争をどう捉え、どう対処し、どう利用したのか?彼らの視点から見ることで、単に「侵略」「解放」とは言い切れない、あの戦争の実態に迫る。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ようはん

16
アジア各地域や周辺諸国の視点から見た太平洋戦争。しかし大日本帝国は大東亜共栄圏を掲げながらもアジア各地域それぞれの思惑や状況に関しては情報収集が不足しており、さらに自らを父や兄として各アジアを弟や子する等上から見下ろした意識や態度により白人の植民地支配の解放者としての恩義はなくあちこちで恨まれてしまった印象。2020/11/21

TheWho

7
戦史・国際紛争史研究家である著者が、太平洋戦争(大東亜戦争)で戦争に係った各当事国の各々の異なる事情、立場、思惑、そして対処等を時系列に綴り、各々の視点で包括的に先の大戦を論述する一冊。米英中ソ独の大国だけでなく英仏蘭領の各植民地やタイ・モンゴル等の弱小独立国等、そして日本が如何に先の大戦を捉え対処、あるいは利用したか、各々の観点で如実に描かれている。太平洋戦争を右派・左派共に言う二元論的な歴史認識ではなく、世界史的観点で実態を浮き彫りにしてくれた興味深い一冊です。2014/05/25

樋口佳之

6
解放者を自認するも政治的、経済的、社会的な調査と準備は全く不十分で/「アジア植民地を代弁する視点」が、実際には「日本人が想像するところのアジア植民地からの視点」に過ぎず、日本をアジア全体の盟主・父・長兄と見なすことを「当然」あるいは「自明」と考え/今村中将の統治は例外的に記述されていて、この今村均という人に関心を持ちました。2015/11/07

tori

4
太平洋戦争が良かったか悪かったかという視点ではなく、東アジアの国々がどう動いていたのか、宗主国との関係も含めてまとめられている。太平洋戦争に関してはいろいろな本が出ていますが、読んでおいて損はしないと思います。ほとんど戦果のなかった中国やフランスが国連の理事国となった経緯は、複雑な当時の駆け引きを感じさせます。2013/10/31

Go Sasaki

4
日本からじゃなくて、西欧諸国と被植民地の視点から見た太平洋戦争の書。当時の日本らしい、無計画な占領政策、帝国を核心とする共栄圏、家長と子のような接し方という日本的な善意すら、各国の親日独立派であったボースやラウレルにすら、その内心にひどく不信と落胆を植えつけていたかが分かる。大戦末期のアジア諸国の対日離反は、そういった日本のアジア諸国に対する無意識の見下し、無理解の積み重ねで、真の同盟を日本が築けなかったことを示す。「解放」したとする歴史の見方も、当時の各地独立運動家を無視しているものといわざるを得ない。2013/08/16

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