内容説明
「孤独だからこそいいんだ。孤独だからこそ速くなれる」友人、家族、世界、愛――すべてを置き去りにして、鬣の生えた少年スプリンター・成雄は、速さの果てを追う!そこに何があった? 何が見えた??――誰がいた???疾風怒濤!! マイジョウオウタロウの世界は、限界の向こう側へ! 『山の中の師見朋成雄』『獣の樹』とリンクする、鬣の生えた少年、成雄の走りまくるストーリー。(講談社文庫)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
yoshida
120
ぶっ飛んだ展開に一抹の真実を入れる。舞城王太郎さんの作品だなと思う。展開されるパラレルワールドに疾走感。読んでいて、そのテンポに引き込まれる。最近の舞城王太郎さんの作品は日常をテーマにしたものも増えたが、この独特の感性と疾走感は舞城王太郎さんならではのものだろう。ついてこれるか、読者を挑発しているようにも感じる。だが、舞城王太郎さんの作品は魅力的だ。他の作家さんにはない、唯一無二の個性。その世界観を味わう為に、私は舞城王太郎さんの作品を読み続けるだろう。本作は短編で比較的読みやすいと思う。再読したい作品。2019/07/13
❁かな❁
79
今作もTHEマイジョー!いつもドライブ感があるけど今作は主人公が音速をも超えるスプリンターなので更にハイスピード!背中に鬣が生えた少年・成雄が主人公の短編7編入り。成雄や他の登場人物たちが同じでも違う設定でパラレルワールドのような作品。音の表現がいつも個性的!限界突破で駆け抜ける!すごい疾走感!成雄の人とは違う感覚のズレは切なくなる。個性的でストレートでぶっ飛んでるのにすごく深くて愛がある。姉弟愛も感じる。じわじわ心に沁みてくる。色んな言葉が響いた。ラスト可愛くて素敵♡最後がこのお話で良かった!2021/05/18
チアモン
47
マイジョーの世界観最高!そして、何?このスピード感。成雄は走る。誰に何と言われようと!!音速を超えて走る成雄のパラレルワールドは本当に最高でした。2019/10/17
hit4papa
47
背中に鬣が生えた少年 成雄が主役の短編集。短編それぞれは関連性がなく、登場人物が同じであってもシチュエーションが違うという、パラレルワールドのような構成です。成雄は音速を超えて走ることができるわけですが、疾走感の極みに達した表現は秀逸です。人を超えた存在のみが体感できる世界。その中で、ライバルとの音速競走あり、バトルありと盛り上げてくれます。ファンタジーが入り混じったマイジョーらしい作品集です。ちなみに、長編『山ん中の獅見朋成雄』の主人公 成雄も同じ背中に鬣がある設定ですが、特につながりはないんだね。2018/09/29
さっとる◎
46
続けて速い本。自分が自分の限界決めて、他人の常識も限界を決める。そんな壁とか枷とかとっぱっらっちゃったら?そう、どこまでも速くなれる。自分の理解を超えてわけわからんくらいでちょうどかもしれない。理解の及ぶところまでがこの世界だなんて誰が決めた。限界を突き抜けてどんどん速く、誰もついてこれなくても。孤独で他人わからんってなっても、でも世界は他人でできていて。自分の気持ちもコントロールできなくて。自分を大事に思うこと、他人を大事に思うこと、自分を大事に思ってくれる他人を思うこと、人は一人でいちゃ、ダメだ。2017/02/08
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