内容説明
地味な秘書のアナベルに、驚くべき仕事が舞い込んだ。取引先のイタリア人自動車会社社長から、新しいスポーツカーの広告モデルに指名されたのだ!“きみは美しい――まだ誰も気づいてはいないがね”老社長に励まされ、アナベルは思いきってやってみることにした。撮影初日を終えた夜、ひとりコテージで休んでいると、突然ドアが開く音がして、誰かが入ってくるではないか!社長が息子のルッカに譲ったというこの別荘は、今は空き家のはず……。まさか、彼が帰ってきたの? 現れた男は、アナベルを一瞥して言った。「僕が留守のあいだ、父はここに愛人を閉じ込めているというわけか?」■ある悲しい事情から、家族にも知らせず秘かに帰郷していたルッカ。愛人と疑われて憤慨したアナベルは出ていこうとしますが、彼が怪我を負っていることに気づき、仕方なく看病を始めます。美しいアマルフィ海岸を舞台に、静かに育まれていく愛の物語をお楽しみください。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
月
1
★★★☆☆2018/11/03
akiyuki_1717
1
レベッカさんらし作風ですが、ヒーローが怪我をしているとは言いながら、ヒロインに素直に世話を焼かれる設定が、珍しかったですね。ヒーローと父親との溝や、行き違いも、ヒーローが大人になったことで、年月と共に自然に解消される様も、好感を持てました。ただそこまで絶世の美女になれるなら、素顔で何もしてなくても、若い頃からモテモテだったと思うのですが、まぁそこが物語というものでしょうか。しかしながら、盛り上がりには今一つ欠けたところが残念ですね。2014/08/26