内容説明
稗田阿礼は藤原不比等だった? 「原古事記」には柿本人麿もかかわっていた? この大胆な仮説を裏づけるべく、梅原猛が初めて『古事記』の現代語訳に挑戦した記念碑的作品。アイヌ語などを駆使して、従来読み解けなかった難解な文章を明らかにしていく!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ごへいもち
30
訳の部分はかなり飛ばし読み。後の方の古事記論が私にとっては主。35年かけて「古事記伝」を書いた本居宣長を超えることは、なかなか難しいのだろうがトライしているところが面目躍如。韓国ならすぐドラマ化できそうなエピソードがたくさんあるのに古事記は私達には馴染みが薄い。大河ドラマは戦国時代とかばかりで。やはり皇室への遠慮。神話の時代から連綿と続くという意味では日本が誇れることで良いのだけど…。津田左右吉の存在が日本史学界に取って不幸だったという著者の主張もなるほど。(コメントに続く2013/06/27
巨峰
19
現代語訳のおかげで初めて読み通せました。ほんと歌物語かと思うほど、歌が多いですね♪また、読み返してみよう2012/08/15
大奥のじぃ
12
もっと早く読まねばならなかった本だな。何故もっと古事記が評価されないのだろう。さすがは梅原先生独自の哲学思想で日本人を捉えてらっしゃる。この本は目次の「古事記に学ぶ、あとがき、古事記論、第1章~6章の順番で読んだほうがよろしいのでは。 8世紀から日本は国家として産声を上げ歩み始めたんだろうがその前の話に日本人の本質が見える。明るくってエロで素直にあけぴろげで清潔好きな欺かれても恨みを残さない、くよくよしない強い民族じゃないかと思う。意欲目多すぎかな(笑)2016/01/30
ハイちん
10
未読のまま放置してあった本で、他の人に譲渡する約束をしてしまい、急に惜しくなって頑張って読んだ。序盤はやたら名前の長い神々がポコポコ生まれてはお隠れになっている話が続きどうなることかと心配になったが、読み進めるうちに天皇が登場したり、新羅に遠征したりするようになり、荒唐無稽に見えた神話の世界が僕の知っている日本の歴史と繋がっていくのが面白かった。古代の時代に対するファンタジックな想像が膨らむし、この本の研究が国学を生みやがて明治維新に繋がったと思うと感慨深いものがあった。2018/12/31
ゆきこ
9
「古事記」の現代語訳と著者の古事記論が収録されています。アイヌ語を参考にして古事記を読むと、今まで意味不明だった言葉の意味がわかってくるという発見はとてもおもしろいです。古事記の魅力をあらためて感じました。原文と併読するとよりおもしろいと思うのでいずれ再読しよう。2015/10/03
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