内容説明
他者との関係を作ることができず、会社も辞めた「僕」は、ひとり東北の町に逃げる。そこで「僕」は、架空の鉄道路線を妄想の中で造ることに熱中する。緻密な計算と実地見聞を繰りかえし、理想の鉄道が出来上がったとき、思いもよらぬ出来事が町を襲う……。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
百太
31
イベント【東日本大震災・あの日を忘れない】参加中。 主人公のキャラが特殊なので不思議感満載でした。文学的感じさえあります。 避難所でも、被災地現場でも感情の起伏が無く、常に興味は内なる自分にあり。 結構面白い作品でした。 2016/03/02
nyanco
20
タイトルからファンタジー寄りの作品と勝手に予想していたのでイメージとは違う作品でしたが、面白かった。人とのコミュニケーションが巧く作れなかった青年が家賃が安いことだけを理由に東北に移住。地図を見て暮らす毎日からの中から、町中に架空の列車を走らせ始める。地図から実際の町を自転車で走り、路線を決め、試運転を繰り返し、ダイヤを決めていく。ただただ、この凄い鉄男くんぶりに圧倒された。誰のためでもなく、ただただ自分の趣味のために架空列車のために毎日を費やす。究極的の内的満足感が喜びだった彼にあの日がやってくる…続→2012/08/08
そのとき
11
彼が失ったものは「架空」のみだったけれど、それが彼には大きな損失だった。「だから他の被災者誰しもが、形や名前のあるものの他にも更に、それぞれ他者には到底想像できない壮大な架空を失ったはずで、その損失はそれはそれは計り知れない」とか、この展開で言われたら(いい意味で)爆発的だな!と期待が高まったのに。結末に白けたな。震災を語ってくれるというなら、申し訳ないけどそれなりの「慰め」や「納得」を求めてしまうよ、途中までよかったけれど、本当最後だけが乱暴に思えた。2018/08/08
torami
9
『再起動』と同じく設定が面白い。 浅薄な主人公が一人遊びに興じるさまになぜだか引き込まれた。2018/05/03
しーまま
7
薄い本だし、文章は読みやすいのに、読むのに時間がかかってしまったのは、つまり…。2013/10/01
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