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内容説明
かつて日本統治時代に奨励され定着した漢字・ハングル混じりの表記法は、戦後変容を繰り返し、今や漢字を追い出してハングル一辺倒になってしまった。さらに、「国語純化」の名の下に、さまざまな用語・語彙を変更する流れが止まらない。過去の文献が読めなくなり、文化的弊害が叫ばれているにもかかわらず、あの国が漢字を復活させることができないのはなぜか。そこには、実は反日を国是とする韓国ならではの「日本隠し」があった!! コリア・ウォッチャーとして40年、日韓の歴史、言語、文化に通じた著者が鋭く抉出する、韓国の肥大したナショナリズムの実情。大反響のベストセラー、待望の電子化!
目次
第1章 漢字廃止は、日本のせい?
第2章 今も続く日本語風の単語追放
第3章 ハングルは、記号にすぎない
第4章 日本語と韓国語は、姉妹語ではない
第5章 韓国語は、漢字だらけ
第6章 溢れる日本製の漢語
第7章 漢字・仮名混じり文は、世界に誇る表記法
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
禿童子
38
1970年代までは韓国語も漢字とハングルが併用されていた。民族主義的感情のために近年では漢字を廃止してハングルだけの表記になったことを嘆いています。漢字は覚えるためのイニシャルコストはかかるが、いったん覚えてしまうと手軽に教養を身につけられるのでランニングコストが少ない。ハングルで表記・発音しても、実は漢字由来のコトバを置き換えているだけで、元の漢字を知らないと意味にたどり着けない。韓国にとって損失ではないかという趣旨の本。日本人が言うのもどうかと思いますが、日本人が韓国語を学習するヒントになりますね。2022/03/03
ひお
27
なんというか韓国語はちゃんとしてるのに漢字を捨てたからかなり学力も思想も低下しちゃった感じ。韓国語=ハングルが如何にダメかというよりは日本語がどれだけすごい言語かを知らされた気がする。ランニングコストよりもイニシャルコスト!これに尽きるね。韓国も漢字ちゃんと復活させれば話し合える気がする。ハングル至上主義撤廃しないと基盤が違えば理解できないものねぇ・・・2012/11/11
yyrn
25
韓国はなぜ漢字を使わなくなったのか?表向きはハングルで表現できないものはないからと言っているが、韓国語の多くは漢字を韓国読みした言葉をハングルで表しているため、特に経済や学術用語は日本が明治期に西洋文化を取り入れるために盛んに創作した漢字(経済、新聞、論理、科学など)をそのまま流用し読み直しているだけなので、ほとんど日本式漢字の文章になることを嫌ったらしい。なお、漢字を使わないので同音異義語が多くなり、発音を聞いただけでは意味をつかめない場合も多いとか。名前や地名はまだ漢字なのだからもっと使えばイイのに。2019/08/20
yamatoshiuruhashi
21
日本SF草創期より活躍する博覧強記の作家による本。「理由」は、結局、韓国の独善主義に尽きるのだが、そのことは読者としてどうでもよい。言語論としての考察が面白い。日本文化は漢字仮名混じり文であることに強みがあることに深く納得。確かに表音文字と表意文字の混在で視覚的にも文章の意味がより正確に伝わる。韓国や中国でも日本人が欧米語を訳した和製漢語を使うことで新しい技術、思考を吸収しやすかったのに全てハングル(仮名)にすることで強みは失われていく。現代日本語も外国語を片仮名でそのまま使い過ぎていると思う。2017/02/22
HANA
17
何故韓国がハングル一色なのか、をナショナリズムとの絡みから読み解いたもの。昔2ちゃんねるで同様の事が討論されており、ナショナリズムといった面からはそこで大体は論じ尽くされていた。この本で面白かったのは、むしろ両者を言語学的に論じている部分。同音異義語のややこしさとか漢字の利便性、明治の翻訳の部分など。しかし妬みとコンプレックスは目を曇らせるものでありますな。自分も気を付けよう。2012/07/04