内容説明
「天佑」?それとも「奈落」? 彼は一体何者なのか。
「橋下徹」とは一体何者なのか。何を予期し、何を遂行し、何を具体化しようとしているのか。いかなる未来の到来を告げるものなのか。現在のような政治的混迷は戦後史上稀有のものであり、時代の転換点に立つなかで、橋下徹ほど多くのことを私たちに教えてくれる存在はない。
橋下徹の言葉の大胆さ、着眼点の斬新さを見るだけでも、彼がいかにして民心を把握することに新たな視点を持ち込み、負のマインドセット、虚無的心情を巧みにシステム化したかがわかる。橋下徹を知ることは単に一人の地方政治家を知るというにとどまらず、現在がいかに危険な地点かを異なる視野から見つめるのに役立つ。橋下徹は現代を読み解く回路であり、導きの糸である。彼の存在と向き合うことで、今なすべきことを知ることができる。
本書を通して、「橋下政治」の正体を明らかにし、「橋下政治」の分析を通して日本の政治の正体が解明され、日本国民が現代の政治にどう対処すべきかが明らかになっていく。戦後政治を独自の視座で観察し、透徹した言論を行ってきた著者による。橋下徹が大阪府知事に就任以来、著者による四年半にわたる調査と熟慮の成果となる一冊です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
なかしー
35
発行日:2012年9月1日。タイトルの橋下徹~研究と聞いて前から気になって読んでみた。自身が定める政治家が持つべき資質(①平和②自立③調和)を基に、橋下徹(主に産経新聞大阪社会部の橋下語録)という政治家像を明らかにするといった感じか。 所感としては、あまりにも著者の主張部分が多く「研究」というより「評論」では?と思った(個人的意見) 当時(12年前)の橋下旋風を振り返る良い教材になった。2024/10/11
mochizo
5
まぁ、森田実さんのマスコミへの恨み節を下敷きにして橋下徹論を書いたという印象が強いです。確かにマスコミの影響力は大きく、それを盲目的に信じてしまう人目算いますが、きちんとした目を持つ人もたくさんいます。特にネット時代になってからは、そのあたりは大きく変化したのではないでしょうか。それより、森田実さんのマスコミ追放の真実がわかって面白かったです。2019/09/28
hideboo
3
タイトルに惹かれて一気に読みました。若干くどいところもありましたが、とても分かり易く、森田さんの姿勢がはっきり表現されていると思います。あまり肩に力を入れず、あっさり読むのがいいかもしれません。2012/08/20
コギー
2
思うところあって、図書館で借りて読む。2012年刊行。当時、橋下は大阪府知事の任期をわずかに残し、大阪市長に転じていた。この年の秋には石原慎太郎都知事と組み、石原の国政復帰ぶくみで国政政党まで立ち上げ、衆院選で多くの候補者を当選させた。橋下には、従来の政治に関与した企業や団体との関係は一切なく、バックボーンはテレビ出演を通じて作り上げた知名度だけであった。それは、テレビが国政に大きな影響力を与えたことの象徴ともいえる。令和の時代は、テレビのあり方にもこそ大きな「改革」が必要だろう。2020/09/01
あっき
2
マスコミに踊らされる政治家と国民。要するにバカは賢いやつに踊らされる。けど、バカの方が多いから世の中が踊らされてしまう。そもそも多数決で物事を決めていくことすら可笑しいのではと感じた。2015/04/24