内容説明
「原発と原発事故」をテーマとした福島大学政策学類中里見教養演習ゼミで1年にわたって学んできた大学1年生と、ゲスト講師としてゼミに特別参加した映像作家で映画監督の鎌仲ひとみさんとの間で繰り広げられたホットな対話を1冊のブックレットにまとめました。「内部被ばくが若者の健康に与える影響は?」「国に被害を補償させるにはどうすればいいのか?」「なぜマスコミは国や電力会社の情報を垂れ流すのか?」「原発を止めた後の地域振興や雇用問題をどう解決するべきか?」──学生たちが次々に発する疑問・難問に、核(原発)と被ばくの問題を問い続けてきた鎌仲監督が、厳しくも愛情あふれる回答をしていきます。実にスリリングで目からうろこの3時間の貴重な対話の記録です。3・11を学ぶ、3・11後を生きる、すべての若者に読んでほしい1冊です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
壱萬弐仟縁
16
鎌仲氏曰く、日米は棄民政策で切り捨てていく。一定の人たちがOKならば、 割を食っている人たちがいてもいいという考え方(36頁下段)。collateral damageとは、必要最小限の犠牲。原爆はよかったというアメリカ政府。これは、福島に日本政府がしようとすることと似た構造(37頁上段)。この構造を見抜き、市民が変革する努力が重要だろう。また、ジャーナリズムの本質は、反権力。反資本。弱い人の見方になる(48頁上段)。これらが原点。長野県では自然エネルギー信州ネットがある(73頁)。 2014/09/03
whatchamacallit
2
自分の視点・常識は、本当に自分の物なのか?それは何かにミスリードされた思い込みに過ぎないのでは?と考えるきっかけになる。是非とも読むべき。2012/07/04
銀ちゃん
1
今この福島で日本人が取り戻すべき最大のテーマは人権だ これこそ今、みんなで共有する意識だろう。2013/04/02
jima
1
「今この福島で日本人が取り戻すべき最大のテーマは人権だ」 映画「みつばちの羽音と地球の回転」の会場でこの本を購入。 2012/09/18
鳩羽
1
効率的合理的の言葉のもとで、途中経過を省略し、結果だけを安易に知らせることがこういう結果を招いたとはいえないだろうか。たとえば、ヒバクの恐ろしい結果だけは広く知られているが、対処方法や現状は誰も知らなかった、など。2012/09/16