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内容説明
死について、幸福について、懐疑について、偽善について、個性について、など23題――ハイデッガーに師事し、哲学者、社会評論家、文学者として昭和初期における華々しい存在であった三木清の、肌のぬくもりさえ感じさせる珠玉の名論文集。その多方面にわたる文筆活動が、どのような主体から生れたかを、率直な自己表現のなかにうかがわせるものとして、重要な意味をもつ。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
こーた
273
ちょっとわかったような気になるところもあれば、さっぱりわからないことばがつづいたりもする。かとおもうと不意にはっとする一文に出会って、また読みすすめる。死について。幸福について。習慣について。孤独について。瞑想について。健康について。仮説について。娯楽について。さまざまなことがらを、自分のことばで定義していく。一貫しているのは、自分で考えるということ。幸福を追求するということ。そして生きるということ。難しくてわからなくても、読みすすめるうちに、ふわっとわかる瞬間がある。これだから哲学は愉しい。2020/01/02
KAZOO
140
むかし高校生時代にみなも読んでいるというので、背伸びして読んだことがありましたが、題名の割には内容がかなり難しくあまり理解できませんでました。その後社会人となって読んだときには小冊子ながらかなり意味深いことが書かれていることが理解できました。今回も読みなおして「健康について」などを読むとかなりわかってきました。さまざまな哲学関連の本のエッセンスが詰まっています。2022/12/14
ゴンゾウ@新潮部
116
難解な作品でした。人間の感情を普遍的な視点から解説をする哲学書。生理的に感覚的に理解できること、概念的で抽象的で全く理解できないことが交互に押し寄せてきました。 たまに挑戦するにはよいと思います。 【新潮文庫の100冊 2019】2019/07/01
ゆのん
102
100分de名著、11月の課題。作者の名前も本の題名も今まで知らなかった。が、課題とあっては読まなければ始まらない。何処かでエッセイと紹介されていたので軽い気持ちで手にしたが、これが170頁程でありながらなかなか苦しい読書となった。死や幸福、嫉妬、懐疑など生きていれば必ず遭遇する事柄について考察されているが哲学が入ってきたり、文書も昔の感じで頁が全くと言って良い程進まない。エッセイといえば群ようこさんや北大路公子さんが好きな私には非常に難しい内容だった。放送をきっちり観て勉強しようと思う。2018/10/16
夜長月🌙@新潮部
85
あまりピンと来ませんでしたが哲学してみました。「愛と嫉妬」愛と嫉妬は共にあります。愛が無ければ嫉妬は生まれないのです。嫉妬は想像力により強固になっていきます。その根元は愛ではないのですが愛だと錯覚しがちです。嫉妬は私心であり愛に遠く及ばないのです。 「旅」旅に出るとは日常から抜け出すことです。そういった意味ではスキューバダイビングをしたり宇宙空間に行った時にはそれをダイレクトに感じます。また「人生そのものが旅である」とも言われますが、それでは日常こそが旅となってしまい私の思う旅とは違うのです。2019/12/09